12月14日(日本時間15日)、モナコ・モンテカルロのサル・デ・エトワールで、マッチルーム・ボクシング興行のメインイベント。WBA世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦。同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)=11勝(8KO)1敗=と、同級8位リカルド・エスピノサ(メキシコ)=30勝(25KO)4敗1NC=の一戦は、アフマダリエフが3回TKO勝ち。

初回、約1年ぶりのリング登場となったサウスポーのアフマダリエフは、ゆったりとした立ち上がり。エスピノサは右ストレート、左フックで積極的に仕掛ける。2回、エスピノサのジャブ、右ストレートにアフマダリエフは右フック、左ストレートをカウンター。

迎えた第3ラウンド、エスピノサの力量を見切ったかのようにアフマダリエフが右フックを強振。攻勢に出たアフマダリエフの左ストレートでエスピノサは、弾き飛ばされるようにダウン。再開後、アフマダリエフの連打で前のめりに2度目のダウンを喫したエスピノサはここも立ったが、ダメージは甚大。アフマダリエフのワン・ツーで三度キャンバスへ落下すると、即座に試合はストップされた。

暫定王座を獲得したアフマダリエフは、同級スーパー王者でWBC、WBO、IBF王座も保持する井上尚弥(大橋)=28戦全勝(25KO)=選手との対戦を熱望。リング上から井上選手へ対戦を呼び掛けた。

井上選手がIBF&WBO世界同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)=19戦全勝(8KO)=の挑戦を受ける防衛戦は、来年1月24日に延期されたが、WBAは開催中の総会で明日、井上vsアフマダリエフに対する裁定を降すことを発表している。

セミファイナル。EBU(ヨーロッパボクシング連合)クルーザー級王座決定12回戦。WBA世界同級3位、WBC、IBF7位、WBO14位チーボン・クラーク(英)=10戦全勝(7KO)=と、EBUシルバー同級王者レオナルド・モスケア(フランス)=15戦全勝(9KO)=の一戦は、モスケアが判定勝ち。

初回、積極的に出たモスケアは左フックでクラークをグラつかせると、左右フックの連打で先制のダウンを奪う。優位に立ったモスケアは2回以降もプレスを掛け前進。クラークは右アッパー、フックで迎撃し、中盤から追い上げたが、終盤はモスケアも踏ん張り、世界上位クラークの撃破に成功。スコアはユーグ・ヘレボー(ベルギー)116-112、アントニオ・マローニャ(イタリア)115-112モスケアと、サンテリ・カンニネン(フィンランド)117-113クラークのスプリット。

WBAコンチネンタル・ライト級タイトル戦。王者で世界同級5位のゲイリー・カリー(アイルランド)=18勝(10KO)1敗=に、元IBO世界同級王者マキシ・ヒューズ(英)=27勝(6KO)7敗2分=が挑んだ一戦は、ヒューズが判定勝ち。

サウスポー対決となった試合は、34歳のヒューズが188センチの長身カリーに付け入る隙を与えず、ジャッジ三者が100-90とスコアする完勝を収め、米大陸王座と世界ランキング奪取に成功。

IBF女子世界ライト級タイトルマッチ。王者ベアトリス・フェレイラ(ブラジル)=5戦全勝(2KO)=に、同級8位リシア・ブーデルサ(フランス)=23勝(4KO)2敗2分1NC=が挑んだ一戦は、フェレイラがブーデルサをシャットアウト。100-90×3の大差判定勝ちを収めた。