マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、WBA世界ライト級王者ジェルボンテ・デービス(米)=30勝(28KO)無敗1分=と、人気YouTuberのクルーザー級ジェイク・ポール(米)=11勝(7KO)1敗=が、11月に対戦する事で既に同意に達している事を明らかにした。

デービスとポールの対戦は、デービスが3月1日(日本時間2日)に米・ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズ・センターで、WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ(米)=25勝(10KO)1敗2分=との対戦が終わった後に発表される予定だった。

しかし、ローチ戦がまさかの引き分けという結果に終わったデービスは、名誉回復の為にローチとの即時再戦を選択。試合は6月21日(日本時間22日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナ開催で、仮決定と伝えられていたが、プロモートするプレミア・ボクシング・チャンピオンズは、7月もしくは8月までの延期を発表。

デービスがローチとの再戦を優先させた為、スケジュールに穴が開いたポールは、6月28日(日本時間29日)に米・カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで、元WBC世界ミドル級王者フリオ・セサール・チャベスJr(メキシコ)=54勝(34KO)6敗1分1NC=との対戦が決定。

28歳のポールは、昨年11月15日(日本時間16日)に米・テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで、2分8ラウンド、14オンス・グローブによるヘビー級8回戦(公式試合)で、58歳の元3団体統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米)=50勝(44KO)7敗2NC=に判定勝ち。

Netflixにより全世界にストリーミング配信された試合は、6500万人が同時視聴。約8万席用意されたチケット売り上げは、1780万ドル(約27億4千640万円)を突破。これは2021年5月に同会場で行われたカネロvsソーンダースの約2倍で、ラスベガスを除けば米国ボクシング史上最大で、興行的には大成功を収めた。

カネロ・アルバレスvsジェイク・ポールのポスター

タイソン戦に続きポールは、5月にWBC、WBO&WBAスーパー世界スーパーミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=との対戦を画策。カネロが契約書にサインする所まで進み、まさに発表直前で、サウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣のカウンター・オファーにより、カネロはポール戦から撤退。

世界中のファン、関係者からは、「ボクシングは救われた」との声が多数あがったが、ポールは「奴隷契約」と言い放ち、アラルシク大臣とカネロを批判した。

クルーザー級vsライト級。体重、グローブ他、どんな条件で行われるのか。単なるエキシビションだとしても、話題性は大きいが。

クリス・ユーバンクJr 契約ウェイト作れず 罰金50万ドル

クリス・ユーバンクJrの減量

4月26日(日本時間27日)に英・ロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアムで開催される、英国人の2世ボクサー対決で顔を合わせる、WBC世界ウェルター級3位、WBA5位コナー・ベン(英)=23戦全勝(14KO)=と、元WBA世界ミドル級暫定王者でWBC、IBF世界ミドル級2位、WBA8位のクリス・ユーバンクJr(英)=34勝(25KO)3敗=が、同地で前日計量に臨んだ。

契約ウェイトはミドル級リミットの160ポンド。ベンは156.4ポンドで楽々とクリアしたが、最後まで減量に苦しんだユーバンクJrは、予定よりも1時間10分遅れて計量会場に到着。最初の計量では160.2ポンドを記録。2度目の計量も160.05ポンドまでしか落ちず、試合契約によりベンに対し50万ドル(約7180万円)の違約金を支払う事になった。

試合当日早朝には再び計量が行われるが、契約にある水分補給条項の条件は170ポンドで、オーバーした場合には多額の罰金が発生する。両者の報酬はそれぞれ約1000万ドル(約14億4千万円)と伝えられ、再戦契約も締結されている事から、10月にも第2戦が行われる予定。