WBC世界スーパーウェルター級暫定王者バージル・オルティスJr(米)=23戦全勝(21KO)=と、IBF世界同級1位、WBO5位、WBC10位にランクされるエリクソン・ルビン(米)=27勝(19KO)2敗=が、10月18日(日本時間19日)に米国で開催されるDAZN放映のゴールデン・ボーイ・プロモーション興行のメインイベントで行われる方向で、交渉は最終調整入っている。
オルティスJrは元WBC世界ウェルター級&WBAスーパー王者で、WBC世界同級8位にランクされるキース・サーマン(米)=31勝(23KO)1敗1NC=との対戦が決定に向かっていると報じられていたが、サーマンは10月25日(日本時間26日)に米・ラスベガスのMGMグランドで、WBC世界同級王者セバスチャン・フンドラ(米)=23勝(15KO)1敗1分=への挑戦が決定。
オルティスSrは、WBO世界同級の新王者ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)=22戦全勝(13KO)=から、本日午後5時までとする期限付きの対戦オファーがある事を理由に、「ルビンとの対戦はまだ決定ではない」と否定している。しかし、ザヤス自身は「オルティスJrと戦いたい気持ちはあるが、そのオファーは本当ではない」と、こちらもオルティスJrとの対戦を打ち消している。
ザヤスの初防衛戦は12月にプエリトリコで開催される事が有力で、オルティスJrがプエルトリコに赴くとは思えない。ザヤスの対戦相手には元WBO世界ウェルター級1位ジョバニ・サンティラン(米)=34勝(18KO)1敗=が、階級を上げて挑戦する可能性が高い。サンティランも最近のインタビューで、階級を上げる事をはっきりと宣言している。

一方のルビンは5月10日(日本時間11日)に米・フロリダ州キシミーのシルバー・スパーズ・アリーナで行われた、IBF世界同級挑戦者決定戦で、アードレアル・ホームズJr(米)=17勝(6KO)1敗=を一方的に打ち込み、11回2分TKO勝ち。王者バカラン・ムルタザリエフ(ロシア/米・カリフォルニア州在住)=23戦全勝(17KO)=への挑戦権を獲得。IBFはムルタザリエフvsルビンの指名戦を指令した。
ムルタザリエフは引退したワシル・ロマチェンコ、オレクサンドル・ウシクと同じく、エギス・クリマス(リトアニア出身、米在住)によりマネージメントされ、キャシー・デュバのメイン・イベンツとプロモート契約を結んでいるが、ムルタザリエフの強打にひかれたサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣が試合の実現に乗り出し、高額ファイトマネーを提示したが、ルビン陣営は交渉に応じなかったと伝えられている。

ムルタザリエフは、昨年10月19日(日本時間20日)に米・フロリダ州オーランドのカリブ・ロワイヤルで行われた初防衛戦で、元WBO世界同級王者ティム・チュー(オーストラリア)=25勝(18KO)3敗=を圧倒。4度のダウンを奪い、第3ラウンド1分55秒TKO勝ち。あまりの強さぶりに挑戦を希望する者がなく、試合枯れとなっている。
交渉が進展しないムルタザリエフvsルビンは、8月19日(日本時間20日)に入札により興行権が落札される事になっているが、ルビンがオルティスJrと戦う事になれば、ムルタザリエフは、また対戦相手探しに苦労しそう。
また、オルティスJrが出場する興行のアンダーカードで交渉が進められていた、前WBO世界スーパーライト級暫定王者で、WBC2位、WBO6位にランクされるアーノルド・バルボサJr(米)=32勝(11KO)1敗=と、昨年6月15日(日本時間16日)に米・ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで、ジェルボンテ・デービス(米)=30勝(28KO)無敗1分=が保持するWBA世界ライト級王座に挑み、8回KO負けを喫したフランク・マーティン(米)=18勝(12KO)1敗=の一戦も、実現が期待されます。