9月3日、東京・有明アリーナで開催された、WBOアジア・パシフィック&OPBF東洋・太平洋ウェルター級タイトルマッチ。王者でWBO世界同級3位、WBA、IBF4位、WBC5位にランクされる佐々木 尽 (八王子中屋)=17勝(16KO)1敗1分=選手に、挑戦者カミル・バラ(オーストラリア)=15勝(8KO)1敗1分=が挑んだ一戦は、佐々木選手が7回52秒TKO勝ち。
初回から積極的に打って出た佐々木選手は強烈な左フックをボディに決めバラを追い、顔面への左フックを狙う。2回、偶然のバッティングでバラは左目上をカット。佐々木選手は左ボディを決め、KOを狙って前進。そして3回、佐々木選手の左フックが決まるとバラはダウン。カウント9で立ったバラは右フックを振り、佐々木選手の猛攻を凌ぎ切った。
4回、5回と佐々木選手は前に出てバラを追うが、スイッチヒッターのバラも下がりながら懸命の連打で抵抗。6回、佐々木選手の右アッパーをボディに受け動きが止まったバラは、終了間際、今度は左ボディをもろに喰らうが倒れない。7回、佐々木選手はジャブでスタート。これまで粘っていたバラだが、右アッパーから左ボディを受け連打で後退。左フックでロープ際に飛ばされると、ついに試合はストップ。同時にバラも崩れ落ちた。
下町俊樹貴vs津川龍也 日本スーパーバンタム級戦
日本スーパーバンタム級タイトルマッチ。王者でIBF世界同級8位、WBA9位、WBC10位にランクされる下町俊貴(グリーンツダ)=18勝(12KO91敗3分=選手に、同級3位津川龍也(ミツキボクシング)=13勝(9KO)1敗=選手が挑んだ一戦は、下町選手が判定勝ち。
ジワリプレスをかける179センチの長身サウスポーの下町選手に対し、津川選手は足を使い動きながら右ストレートを伸ばす。下町選手はロングレンジからの左ストレートに加え、右フック、アッパーを狙う。序盤から激しいペース争いが繰り広げられた試合は、5回、下町選手が左ストレート、ボディアッパーを決め抜け出す。5回終了時の公開スコアは49-46×3で下町選手がリード。
6回、津川選手が積極的打って出るが、下町選手は巧みなディフェンスで交わしジャブ、左ストレート。7回、津川選手は右ストレートから左フックでよく攻めたが、下町選手は打ち終わりにパンチを合わせる。しかし8回、津川選手の右ストレートがカウンターで決まると、下町選手がダウン。ダメージを感じさせたが、この回をうまく乗り切った。
9回、津川選手は無理には出ず、互いにパンチを当て合う。最終ラウンド、津川選手の右ストレートを軸にした連打を、下町選手が左ストレートで迎え撃ち試合終了ゴング。最後まで緊迫した攻防戦が繰り広げられた好ファイトだった。スコアは97-92、96-93、96-93。