トップランクと契約するWBO世界ウェルター級王者ブライアン・ノーマンJr(米)=27勝(21KO)無敗2NC=は、「ビッグファイトが控えている」と話し、夏にリング復帰する事を明らかにした。対戦相手はWBO世界同級2位にランクされる佐々木 尽 (八王子中屋)=19勝(17KO)1敗1分=選手で、試合は6月下旬から7月上旬にかけて日本で開催される。
ノーマンJrは、3月29日(日本時間30日)に米・ラスベガスのフォンテインブルーで、挑戦者の同級13位デレク・クエバス(プエルトリコ)=27勝(19KO)2敗1分=を、3回2分59秒TKOで破り初防衛に成功。この試合を偵察した佐々木選手は、試合後、ノーマンJrを祝福した後に日本から用意して来た挑戦状を王者の横で読み上げ、今夏にも日本で対戦を実現させたいとアピール。

これに対しノーマンJrは、「明日には準備ができる。日本のファンは素晴らしいと聞いている。待ちきれないよ」と、日本での対戦に含みを持たせていた。ノーマンJrのファイトマネーは、100万ドルオーバーが伝えられている。
ノーマンJrは4月12日(日本時間13日)に米・ニュージャージー州アトランティックシティのボードウォーク・ホールで、WBA世界ウェルター級王者エイマンタス・スタニオニス(リトアニア)=15勝(9KO)1敗1NC=を、6回終了TKOで破り、IBF、WBA統一世界ウェルター級王者となったジャロン・”ブーツ”・エニス(米)=34勝(30KO)無敗1NC=を酷評。「俺はエニスを必要としていない。エニスが俺を必要としているんだ。チャンとした報酬を用意しろ」と牽制している。
ラスベガスでトレーニングする佐々木選手は、元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーJr(米)の秘蔵っ子で、特例の17歳でラスベガスのT-モバイル・アリーナでプロデビューを果たした、カーメル・モートン(米)=7戦全勝(6KO)=とスパーリングでグローブを交えるなど、念願の世界挑戦に向け周到に準備を重ねている。

当初、ノーマンJrと佐々木選手の世界戦は、6月7日(日本時間8日)に米・バージニア州ノーフォークで開催される、WBO世界ライト級王者キーショーン・デービス(米)=13勝(9KO)無敗1NC=に、同級13位エドウィン・デ・ロス・サントス(ドミニカ)=16勝(14KO)2敗=が挑むタイトル戦をメインとする、トップランク興行での開催が予定されていたという。
しかし、日本での開催が決定した事により、佐々木選手の日本人初の世界ウェルター級王座奪取にかかる期待はさらに大きくなった。また、このカードの他に組み込まれる世界戦も大きく注目され、こちらも楽しみです。