WBO世界ミニマム級&WBAスーパー王者オスカー・コラーゾ(プエルトリコ)=12戦全勝(9KO)=は、9月20日(日本時間21日)に米・カリフォルニア州インディオのファンタジー・スプリングス・リゾート・カジノで開催される、DAZN放映のゴールデン・ボーイ・プロモーションのメインイベントで、IBF世界ライトフライ級3位(1、2位は空位)、WBO6位、WBC8位のジェイソン・バイソン(フィリピン)=14勝(8KO)1敗1分1NC=の挑戦を受ける事が決定。

バイソンは、IBF世界ライトフライ級王者タノンサック・シムスリ(タイ)=39勝(34KO)1敗=への挑戦権を賭けて、IBF世界同級4位レジー・スガノブ(フィリピン)=16勝(6KO)1敗=と、9月20日にフィリピン・タグビラランで対戦する事が発表されたが、時を同じくしてコラーゾ陣営から世界挑戦のオファーが届いた。

バイソンをハイランド・ボクシングジムのブリコ・サンティング氏と共同マネージメントする、国際マッチメイカーのウリセス佐藤氏は、ダイレクトでの世界挑戦を選択。階級を下げての世界挑戦に舵を切る事になった。

2023年2月4日にバイソンは東京・後楽園ホールで、元WBA世界フライ級王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=21勝(11KO)3敗1分=選手に10回判定負けで初黒星。しかし、同年12月17日に神戸・ポートピア・ホテルで、元WBO世界ミニマム級王者の山中竜也(真正)=20勝(7KO)4敗=選手を、第2ラウンド、右アッパー一発でキャンバスへ落とし、1分14秒TKO勝ち。

Jayson Vayson

番狂わせで山中選手を撃破し、WBOアジア・パシフィック王座を獲得したバイソンは、2024年4月には井上 彪 (六島)=4勝(2KO)2敗1分=選手を判定で破り初防衛に成功。阿久井戦後は4連勝(3KO)でライトフライ級世界上位に進出したが、ウェイトに問題がない事からデビュー時のミニマム級に戻して初の世界タイトル挑戦に臨む。

佐藤氏はIBF、WBOへJBCが加盟する以前から、両団体と強いパイプを持ち。帝里木下(千里馬神戸)選手のゾラニ・テテ(南アフリカ)、ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との世界戦。山田真子(博多協栄)選手のWBO女子世界戦を実現させる等の実績を残しているが、近年はスパーリング・パートナーの招聘を通じ、フィリピン・ボクシングの発展にも寄与。山中選手との試合前後から、バイソンを共同マネージメントする話が持ちかけられていた。

強打と共に阿久井選手の攻撃に耐え抜いたタフネスを併せ持つバイソンが、ミニマム級の実力派王者コラーゾ相手にどう立ち向かうのか。「この機会を作ってくれた全ての人に感謝したい。準備はできています。世界に衝撃を与えるつもりです」(ジェイソン)。朗報を期待したい。

同日の共同メインでは、女子世界フライ級4団体統一王者ガブリエラ・フンドラ(米)=16戦全勝(8KO)=に、WBA2位、WBO6位、IBF8位のアヤレン・グラナディノ(アルゼンチン)=12勝(KO)2敗4分=が挑むタイトル戦も行なわれる。