WBO世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=21勝(13KO)1敗=が、3月15日(日本時間16日)に米国内で予定されるトップランク興行のメインイベントでの対戦が交渉されていた、前IBF世界同級王者スプリエル・マティアス(プエルトリコ)=21勝(21KO)2敗=戦の、ラストオファーを拒否。マティアスとの対戦は消滅した。

高額なファイトマネーを望むロペスの意向をくみ、ESPN+PPVによる放映が検討されていた両者の対戦に対し、ボブ・アラムはPPV放映に関し、否定的な考えを顕にしていた。

「私は試合を拒否していない、彼らは私のカウンターオファーを拒否した」(ロペス)

以前からトップランクからの離脱の意向をあからさまにしていたロペスは、最近になりトップランクのトッド・デュボフ社長の存在が、自らにとって障害になっていると批判している。

ロペスは最近もIBF世界ウェルター級王者ジャロン・”ブーツ”・エニス(米)=33勝(29KO)無敗1NC=への挑戦計画がある事が明らかにされていたが、昨年6月10日(日本時間11日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで、ジョシュ・テイラー(英)=19勝(13KO)2敗=が保持していた、WBOスーパーライト級王座を攻略し、2階級制覇を達成して以来、ファンにアピールする試合を見せていない。

昨年2月8日(日本時間9日)に米・ラスベガス、マンダレイ・ベイ・リゾート&カジノのミケロブ・ウルトラ・アリーナで行われた、ジャメイン・オルティス(米)=18勝(9KO)2敗1分=との初防衛戦では、117-111、115-113、115-113の際どい判定勝ち。オルティスの勝利を推す声も多かった。

2024年6月29日(日本時間30日)に米・フロリダ州マイアミのジェームス・L・ナイト・センターで行われた2度目の防衛戦でも、35歳のスティーブ・クラゲット(カナダ)=38勝(26KO)8敗2分=を相手に、決定的な場面を作る事が出来ず12回判定勝ち。ファン、関係者からは厳しい意見が寄せられていた。

昨年11月にはWBC、WBO&WBAスーパー世界スーパーミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=のトレーナー、エディ・レイノソが自身のチームに加わることを発表したが、テオフィモSrの存在もあり、疑問を投げかけられていた。最近は長年コンビを組むマネージャーのデビッド・マクウォーターとの関係もギクシャクしていると伝えられている。

予想通リとはいえ、このままロペスの試合が決まらないと、エディ・ハーンの思惑通リ、2月15日(日本時間16日)に英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで開催される、WBO世界同1位アーノルド・バルボサJr(米)=31戦全勝(11KO)=と、同級2位ジャック・カテロール(英)=30勝(13KO)1敗=の一戦が、暫定王座決定戦として行われる事になるだろう。