2月22日(日本時間23日)、サウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催された”リヤド・シーズン”。WBC暫定世界ヘビー級王座決定戦。同級1位アジット・カバイエル(ドイツ)=25戦全勝(17KO)=と、同級2位チャン・ツィーレイ(中国)=27勝(22KO)2敗1分=の一戦は、カバイエルが6回2分29秒O勝ちで新王者。

身長198センチ、41歳のサウスポー、チャンは試合開始ゴングからプレスを掛け左ストレート、右フックを強振。32歳のカバイエルはサークリングしながら機を伺う。2回、カバイエルが前進。接近戦でチャンのボディを叩き右ストレート。チャンはブロックから右フック、左ストレートを狙う。

3回、カバイエルがチャンの懐に入り、ボディ連打から右アッパー、ストレート。チャンも左ボディ、右フックを返すが単発。4回、カバイエルのボディパンチでチャンの右わき腹は朱に染まる。カバイエルのショート連打が冴え、チャンは上体を起こされる。

5回、接近戦を挑むカバイエルにチャンの左が肩越しから決まり、カバイエルがダウン。しかし、チャンは追いきれない。6回、カバイエルが再び接近戦を挑み、ボディへ連打を打ち込むとチャンはふらつき、スタンディング・カウントが入る。再開後、打ち合いとなったが、カバイエルの右ボディアッパーから左ボディが決まると、チャンはガックリと膝を折りダウン。そのまま動けず、マーク・ライソン(英)主審のテンカウントを聞いた。

WBO暫定ライトヘビー級戦 ブアッツィvsスミス

WBO暫定世界ライトヘビー級タイトルマッチ。暫定王者ジョシュア・ブアッツィ(英)=19戦全勝(13KO)=に、元WBA世界スーパーミドル級スーパー王者で同級7位のカラム・スミス(英)=30勝(22KO)2敗=が挑んだ一戦は、スミスが判定勝ちで新王者。スコアは119-110、116-112、115-113。

初回、ジャブの差し合いからスミスは左フックを上下に打ち分け、右ストレート。接近すると右アッパーを突き上げた。2回、ブアッツィはジャブからスタートするが、スミスはサイドに動き、右ストレートから左ボディをヒット。3回、スミスは接近戦で左ボディからアッパーを決め、離れてはワン・ツー。ブアッツィもボディを返したが、ローブロー。

4回、ブアッツィが距離を詰め左フック、右ストレート。スミスは左フックを上下に打ち分け、右アッパー。5回、スミスの左ボディでブアッツィの動きが止まる。右アッパーを突き上げショート連打で優勢。6回、スミスは左ボディを効かせ、左フックから右ストレートを決め連打。ブアッツィはダウン寸前のピンチだったが、終了間際、左フックをカウンター。今度はスミスがグラついた。

7回、両者距離を取る。ロングレンジからスミスは右ストレート。8回、スミスはジャブを突き、右ストレートから左フックを上下に打ち分ける。ブアッツィはワン・ツー。9回、再び接近戦。スミスは左フックから右ストレートをヒット。右アッパー、左ボディと繋げ、技巧が光る。

10回、ブアッツィが前進。ワン・ツーでスミスを追う。スミスは下りながら左フックをカウンターし、右ストレート。11回、逆転を狙うブアッツィが出る。疲労の色濃いスミスだが、ブアッツィは追いきれない。スミスは後退しながらも打ち返しヒットを奪う。最終ラウンド、スミスの右ストレート、左フックがクリーンヒット。ブアッツィも左右フックを返すが単発で、スミスが押し切り試合終了ゴング。スミスがうまさを見せつけ、2階級制覇に成功。