12月21日(日本時間22日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催された、”リヤド・シーズン”のメインイベントで、WBC、WBO世界ヘビー級&WBAスーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=に判定で敗れた前WBC王者タイソン・フューリー(英)=34勝(24KO)2敗1分=は、試合後、判定への不満をぶちまけ、リング上でのインタビューを拒否。
「ウシクはジャッジからクリスマスプレゼントをもらったと思う。僕は2試合とも勝ったと思っている。何が悪かったのかわからないし、彼をノックアウトしなければならないこともわかっている。だけど、僕が勝ったことは間違いない。死ぬまで勝ったと信じ続けるよ」と、記者会見でコメント。
試合はジャッジ三者が揃って116-112でウシクとスコア。ウシクの揺さぶりに対し、フューリーが後手に回った印象を受けた中盤以降のラウンドがウシクに流れている。この試合で試されたAIによる採点は118-112でウシクだった。
今後、まだ戦うのかと聞かれたフューリーは、「するかもしれないし、しないかもしれない」と、言葉を濁したが、負けたつもりがない以上、再びリングに戻ってくるのは確実と見られている。
試合が終わった後、”リヤド・シーズン”を主導するサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、フューリーと、元3団体統一王者アンソニー・ジョシュア(英)=28勝(25KO)4敗=との試合が見たいと発言。
ジョシュアをプロモートするマッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンも、以前からウシクとの再戦でフューリーが敗れた場合、ジョシュアvsフューリーを実現させる考えがある事を明らかにしており、来年、英国でフューリーvsジョシュアが開催される可能性は高い。
また、アラルシク大臣は勝利したウシクと、IBF世界同級王者ダニエル・デュボア(英)=22勝(21KO)2敗=の再戦を見たいとも発言。
デュボアが来年2月22日(日本時間23日)にサウジアラビア・リヤドで開催される”リヤド・シーズン”で、元WBO世界同級王者で、現在、WBO暫定王者のジョセフ・パーカー(ニュージーランド)=35勝(24KO)3敗=に勝てば、ウシクvsデュボア2を実現させる考えを明かにしている。
その他、リング・マガジンを個人的に買収したアラルシスク大臣は、ロンドンとアメリカでリング・マガジンが出資するカードを計画中であることを明かし、「これは”リヤド・シーズン”とは関係ない」とし、リング・マガジンの購読者だけが見れるイベントの開催を予告している。こちらも、どんなカードが組まれるのか楽しみです。