2月1日(日本時間2日)、米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催された、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行。WBA世界フェザー級挑戦決定10回戦。同級3位ミルコ・クエロ(アルゼンチン)=14戦全勝(11KO)=と、同級5位クリスチャン・オリボ(メキシコ)=22勝(8KO)1敗1分=の一戦は、クエロが10回TKO勝ち。
第2ラウンド、オリボの右ストレートで不覚のダウンを喫したクエロは、中盤から追い上げ失点を挽回。迎えた最終ラウンド、強烈な左ボディを突き刺しダウンを奪うと、再開後、最初の一撃で再び左ボディ一閃。再びキャンバスへ膝を落としたオリボは何とか立ったが、クリス・フローレス(米)主審は試合をストップ。アルゼンチン期待の24歳クエロが、王者ニック・ボール(英)=21勝(12KO)無敗1分=への挑戦権を獲得した。
ボールは3月15日(日本時間3月16日)に、英・リバプールのM&Sバンク・アリーナで、井上尚弥(大橋)=29戦全勝(26KO)=選手に7回TKO負けを喫して以来の再起戦となる、TJ・ドヘニー(アイルランド)=26勝(20KO)5敗=を相手に2度目の防衛戦が決まっている。
ラモスvsロサリオ WBAミドル級北米大陸王座決定戦
WBAミドル級北米大陸王座決定10回戦。WBC世界スーパーウェルター級6位、WBA7位、IBF8位WBO10位のヘスス・ラモス(米)=21勝(17KO)1敗=と、元IBF&WBAスーパー世界スーパーライト級王者ジェイソン・ロサリオ(ドミニカ)=24勝(18KO)4敗2分=の一戦は、ラモスが8回2分18秒TKO勝ち。
ここ3年間はミドル級オーバーで戦って来たロサリオに対し、サウスポーのラモスは初めてのミドル級での戦い。プレスを掛け出て来るロサリオに対し、ラモスは動きながら左を上下に伸ばし、右フック。3回、ラモスはロサリオの出鼻に左ストレートを軸に多彩なパンチを合わせペースを掌握。
前には出るロサリオだが、ラモスの動きに付いて行けず、繰り出すパンチはワンテンポ遅れる。6回、ラモスは右アッパーを決め連打でロサリオを追い込む。ワンサイドとなった試合は7回、ラモスの左ストレートでロサリオがダウン。ここはゴングに救われた。
8回開始と共にロサリオにドクターチェックが入る。ガードを固めるロサリオに対し、ラモスは慎重にフィニッシュブローを打ち込む機会を狙い、右フックから左ストレートの連打で、レフェリーストップを呼び込んだ。まだ29歳のロサリオだが、限界を感じさせた戦いだった。
ライト級8回戦。元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーJr(米)の秘蔵っ子で、17歳でプロデビューを果たしたカーメル・モートン(米)=6戦全勝(5KO)=と、フランク・ザルディバル(キューバ)=5勝(3KO)1敗=の一戦は、モントンが3回TKO勝ち。
ガードを上げ頭から押し込んで来るサルディバルに対し、モントンは左右ボディブローから速い左フック、右ストレートの連打を叩き込み押し返す。右ストレート、アッパーからチャンスを掴むと、コーナーに後退したサルディバルに追撃の連打。ここで、ハーヴェイ・ドック(米)主審は試合をストップ。18歳の俊英モントンが、初の8回戦を鮮やかなTKO勝利で飾った。