6月28日(日本時間29日)、米・カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催された、”Paul vs. Chavez”興行のセミファイナル。WBO世界クルーザー級&WBAスーパー同級タイトルマッチ。王者ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)=47勝(30KO)1敗=に、元WBA、IBF王者でWBA同級1位、WBO8位にランクされるユニエル・ドルティコス(キューバ)=27勝(25KO)2敗=が挑んだWBA指名戦は、ラミレスが判定勝ち。
初回、ドルティコスはジワリ前進しジャブから右ストレートを狙う。サウスポーのラミレスは、動きながらジャブ、左ストレートを上下に放ち回り込む。2回、ドルティコスがプレスを掛けジャブから右ストレートを伸ばす。接近戦ではボディを打ち右アッパーを突きあげた。
3回、探り合いが続く。ドルティコスの左右ストレート、アッパーに対し、ラミレスは左ストレート、右フック。4回、両選手の手数が増え、互いのコンビネーションが交錯。会心のヒットはないが、ラミレスはコツコツとジャブ、左ストレートを当てる。
5回、ラミレスはジャブ、左ストレートを軽打し、打っては回り込む。ドルティコスは距離を詰めるとボディ打ちから右アッパー。6回、ラミレスはジャブから左ストレートを上下に散らす。ドルティコスはジャブから右ストレートを狙い、ラミレスの出ばなに左フックをヒット。

7回、接近戦での打ち合いでラミレスは左ストレート、左ボディアッパーをヒット。終盤は速い連打を見せた。8回、ラミレスは左ストレートから左右ボディで押し込む。ドルティコスのガードを割り、ショート連打をヒット。
9回、ドルティコスは右フックを振るが空を切り、ラミレスはショート連打から左ストレートをヒット。10回、ラミレスの固いディフェンスを崩せないドルティコスは右フックを叩きつけるが当たらない。ラミレスは角度を変えショートパンチを、コツコツと当てる。ドルティコスの右アッパーはローブローとなり減点1。
11回、左右ストレートを放ち重心を低くするラミレスに対し、ドルティコスが放った右ボディはまたしてもローブローとなる。ラミレスはポジションを変えては、多彩なショートブローを打ち込んだ。
最終ラウンド。ラミレスは左ストレートを伸ばしては回り込み、ショート連打。ドルティコスのアウトサイドからの右は最後まで空を切り試合終了ゴング。中盤以降、ラミレスの技巧がドルティコスの強打を上回った。公式スコアは117-110、115-112、115-112。