12月13日(日本時間14日)にWBA総会開催中の米・フロリダ州オーランドのカリビ・ロイヤル・オーランドで行われた、WBA世界バンタム級暫定王座決定戦で、9位にランクされていたウィンストン・ゲレロ(ニカラグア)=22勝(13KO)1敗=に10回TKO勝ちを収め、暫定王者となったアントニオ・バルガス(米)=19勝(11KO)1敗1NC=は、同級王者 堤 聖也(角海老宝石)=12勝(8KO)無敗2分=選手とのWBA王座統一戦を熱望。
「WBA暫定王座の獲得は、私がこれまで犠牲にしてきたことの結果であり、これからが始まりに過ぎない」と語ったバルガスは、「世界最高のバンタム級選手であることを証明したい。日本であろうとどこであろうと、彼と戦う準備はできている」と続け、 堤 選手との対戦はいつでもOKと意思表示。
バルガスは自分がWBAのこの階級でNO.1であることを証明する事に大きな自信を見せているが、WBAからの指令はまだない。来年2月下旬に初防衛戦が予定される 堤 選手は、「弱いヤツじゃなかったら、喜んでやりたい」と強敵相手の初防衛戦を希望。
しかし、 堤 選手はバルガスとの王座統一戦をWBAから指令された場合には、「決まったらやっつけます」と断言。将来的な目標として、辰吉丈一郎、薬師寺保栄、長谷川穂積、山中慎介、井上尚弥選手らが保持していた、WBCのチャンピオンベルトの獲得を挙げたが、「今は一番やっかいな人(中谷)が持っているから…」と苦笑い。
「今すぐにやっても勝てない」と話しながらも、チャンピオンとしての価値を上げて、WBC世界同級王者中谷潤人(M・T)=29戦全勝(22KO)=との対戦に意欲を示している。
そんな 堤 選手の持つ王座には、42歳のレジェンド、元世界5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)=42勝(28KO)8敗=が挑戦に名乗りを挙げており、今月、米・フロリダ州オーランドで開催されたWBA総会で、 堤 選手の持つ王座に挑戦する為にトップ5入りを懇願。WBAもドネアの要求を「検討している」と伝えられている。
井上選手、アレクサンドロ・サンティアゴ(メキシコ)と世界戦2連敗中のドネアだが、日本でのネームバリューは抜群。その希望がかなえられる可能性もあるかもしれない。そして、 堤 選手が勝利すれば、その名前がもっと世界に知られるようになるが、果たして。