12月20日、カザフスタン・アルマトイのバルアン ショラク スポーツ パレスで開催された、RDプロモーション興行のメインイベントで行われた、WBAアジア・バンタム級タイトルマッチ12回戦。王者でWBA世界同級7位のイェルシャット・ニケムトッラ(カザフスタン)=21勝(8KO)無敗2分=に、挑戦者アルヴィン・カミーク(フィリピン)=11勝(6KO)4敗=が挑んだ一戦は、12回引き分けでニケムットラが辛うじて王座を死守。
10月10日(日本時間11日)にタンザニア・ダル・エス・サラームで、WBC世界バンタム級11位にランクされていたイブラヒム・マフィア(タンザニア)=13勝(9KO)1敗1分=を、4回1分53秒TKOで破る殊勲の星を挙げているカミークは、右ストレートを軸に前進しサウスポーの王者ニケムットラを追った。
足を使い動くニケムットラは、カミークの突進を回り込んで交わし左ストレート、アッパーを打ち込むが、接近し揉み合う場面が増える。終盤になってもカミークの前進は止まらず、ニケムットラは右瞼を腫れあがらせ苦戦。11回、カミークのボディブローで動きが止まったニケムットラは、カミークの体にしがみつき何度かキャンバスへ落ちたが、裁定はいずれもスリップ。

最終ラウンドもカミークが足を使い動くニケムットラを追い続け試合終了ゴング。カミークは肩車に乗り勝利ポーズを取ったが、判定は引き分け。ニケムットラは5月にタイ・バンコクで行われた、フィレモン・ンゲテナニェ(ナミビア)=13勝(5KO)1敗2分=戦(95-95、95-95、91-99)に続く、2試合連続の引き分けとなった。
敵地で惜しい引き分け劇を演じたカミークは、マフィア戦に続き世界ランカー相手に堂々の勝負を演じ、世界レベルの力がある事を示した。
