12月7日(日本時間8日)、ブルガリア・ソフィアのアリーナ・ソフィアで開催された、WBAレギュラー・世界ヘビー級タイトルマッチ。王者マフムド・チャー(ドイツ)=34勝(20KO)4敗=に、同級7位クブラト・プーレフ(ブルガリア)=30勝(14KO)3敗=が挑戦。ブルガリアでは絶大な人気を誇るプーレフが、39歳のチャーの王座を狙った一戦は、プーレフが判定勝ちで新王者。スコアは117-111、117-111、116-112。
試合は地元の大声援を受けたプーレフが、ジャブから横殴りの右を叩きつけスタート。ガードを固めプレスを掛けるチャーは接近してボディを狙い、左右フック。4回、丹念にジャブを突き右を狙うプーレフに対し、チャーは鼻血を出しながらも前進し、ボディ連打から右アッパー。
5回、プーレフが連打を決めハッキリとポイントを奪う。6回、プーレフの右ストレートがチャーのガードを割る。チャーはジャブの後が続かず、右アッパーは空転。終盤戦は揉み合う場面が増え、両者共に主審の注意を受けたが、プーレフはジャブから右を内外に打ち込み、ポイントをリード。チャーは最後まで効果的なパンチを打ち込めなかった。
2017年11月に王座を獲得した39歳のチャーは、約7年1ヶ月を経ての初防衛戦で、約2年ぶりのリングだったが、目立ったアクションを見せる事は出来ず、3度目の世界挑戦となる43歳の挑戦者プーレフの丁寧なボクシングの前に完敗。ブルガリアでは絶大な人気を誇るプーレフが、”世紀の一戦”を制し新王者となった。
WBA世界ヘビー級には、WBC&WBO王座も保持するスーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=22戦全勝(14KO)=が存在。WBA内で世界ヘビー級王座が統一されるには、長い時間がかかりそう。あるいはないかもしれない。