暫定王座乱発に拍車がかかるWBA。世界フェザー級1位にランクされるミルコ・クエロ(アルゼンチン)=16戦全勝(13KO)=の暫定王座決定戦出場が、先月から地元アルゼンチンでは報じられていたが、ここに来て具体化。
クエロは8月1日(日本時間2日)にリビア・ベンガジで、同級8位オマール・トリニダード(米)=19勝(13KO)1敗1分=と、空位の暫定王座を賭けて対戦すると伝えられている。
クエロは2月1日(日本時間2日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた、WBA世界フェザー級挑戦決定10回戦で、同級5位にランクされていたクリスチャン・オリボ(メキシコ)=22勝(8KO)3敗1分=を、最終ラウンド逆転TKOで破り、王者ニック・ボール(英)=22勝(13KO)無敗1分=への挑戦権を獲得していた。

スーパーバンタム級では、5月4日(日本時間5日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=30戦全勝(27KO)=選手に挑み、第2ラウンドにダウンを奪う健闘の末に8回TKOで敗れたラモン・カルディナス(米)=25勝(14KO)2敗=が、ランキング1位に据え置れ、暫定王座決定戦への出場が決定的となっている。
カルディナスをサポートするプロボックスTVのギャリー・ジョナスは、対戦相手は未定だとしながらも来月までには具体化する事を示唆し、スケジュールの発表が待たれている。

また、バンタム級では突然5位にランクされた42歳の元世界5階級制覇王者(暫定含)ノニト・ドネア(フィリピン)=42勝(28KO)8敗=と、いきなり8位に入ったアンドレス・カンポス(チリ)=17勝(6KO)2敗1分=による暫定王座決定戦が、6月14日(日本時間15日)にアルゼンチン・ブエノスアイレスのカジノ・ブエノスアイレスで開催される、WBA・“KO to Drugs”・フェスティバルで行われる事が決定。
ほどなくWBA全階級に暫定王者が設置される事は、時間の問題となって来た。一つの団体に暫定、レギュラー、スーパー、3人の世界王者。そして、再びレギュラー、暫定王座戦が同時開催される時代がやって来るのは間違いない。