大晦日に日本開催で交渉が最終過程にあると伝えられていた、WBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔(志成)=29勝(15KO)2敗1分=選手と、WBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)=44勝(28KO)3敗=による王座統一戦は、エストラーダが今週初めになり、提示されている報酬が、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との第3戦で得た額の半分である事をメキシコ・メディアに告白。ファイトマネーの積み上げがあるかどうかを、後2週間待つと話し、交渉が停滞している事が明らかになった。
2018年2月24日(日本時間25日)に米・カリフォルニア州イングルウッドで行われた、WBC世界スーパーフライ級戦で王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)に挑んだ時のエストラーダのファイトマネーは10万ドル(約1070万円)。シーサケット25万ドル(約2670万円)。放映HBO。
2019年4月26日(日本時間27日)に初戦と同じ、ザ・フォーラムで行われたシーサケットへの再挑戦試合はDAZNにより配信され、ファイトマネーはシーサケット50万ドル(約5580万円)。エストラーダ(メキシコ)は20万ドル(約2230万円)。この試合でエストラーダはシーサケットを判定で破り、2階級制覇を達成。
エストラーダは2021年3月13日(日本時間14日)に米・テキサス州ダラスで実現した、WBAスーパー王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との再戦で、大激戦の末スプリットの判定勝利を飾り王座統一に成功。しかし、この試合が接戦であり、好ファイトだったことから第3戦が計画される。そして、DAZNで放映されたこの試合からファイトマネーは跳ね上がって行く。
2022年3月5日(日本時間6日)に米・カリフォルニア州サンディエゴで開催が決まっていた、エストラーダvsロマゴン3は、エストラーダが新型コロナに感染し中止。しかし、エストラーダの代わりにフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)と戦ったロマゴンは、72万5千ドル(約9220万円)の報酬を獲得。
その後、ロマゴンはエストラーダとの3度目の対戦は、ファイトマネーが100万ドルを超えない場合、「その戦いは起こらない事を保証する」と断言。これに対し、エストラーダの共同プロモーター、サンフェル・プロモーションのフェルナンド・ベルトランは、要求に応える意向を示唆。
2022年12月3日(日本時間4日)、米・アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナで、WBC世界スーパーフライ級王座決定戦として行われた、エストラーダvsロマゴン3は、50ドル(約5800円)、75ドル(約8600円)、100ドル(約11500円)、125ドル(約11400円)、150ドル(約1万7千円)のチケット設定で行われ、有料入場者数6、828人。入場料収入44万5、480ドル(約6000万円)を記録。
しかし、これだけではそれぞれ100万ドル以上と思われる両選手の報酬はまかないきれず、PPVではないがDAZNでの配信あってこそとなる。交渉が停滞している事は少し前から伝えられていたが、果たしてファイトマネーの上積みはあるのか。「より良いオファーがなければ、別のファイターを探すよ」と言うエストラーダは、2ヶ月前からトレーニングキャンプを開始し、12月の試合に備えている。是着とも実現してほしい一戦です。