WBC世界フライ級暫定王者フランシスコ・”チワワ”・ロドリゲスJr(メキシコ)=40勝(27KO)6敗1分1NC=が、6月21日(日本時間22日)に英・バーミンガムのbpパルス・ライブ・アリーナで行われたタイトル戦で、ガラル・ヤファイ(英)=9勝(7KO)1敗=を圧倒し12回判定勝ちを収め後に行われた、自主的アンチドーピング協会(VADA)によるドーピング検査で、陽性反応を示したことが明らかになった。
試合をプロモートしたマッチルーム・ボクシングは、「本日、自主的アンチ・ドーピング協会より、2025年6月21日のギャル・ヤファイとの試合後のアンチ・ドーピング検査において、フランシスコ・ロドリゲスJrに不利な分析結果が出たと、マッチルーム、世界ボクシング評議会、英国ボクシング管理委員会に連絡がありました。」との声明を発表。
現時点では、薬物の種類に付いては明かされておらず、今後、BBBofC(英国ボクシング管理委員会)とWBC により全容が明らかにされて行く事になったが、両陣営からのコメントはなく沈黙を守っている。

6月の試合ではアンダードッグと見られていたロドリゲスJrは、圧倒的な手数、クリーンヒットでヤファイを上回り、最終ラウンドにはダウンを奪う等、圧倒し勝利を収めたが、DAZNの解説を務めたサニー・エドワーズは、ロドリゲスの疲れを感じさせない試合でのパフォーマンスは、パフォーマンス向上薬物によるものだった可能性があると指摘し、大きな批判を浴びたが、今や誰も文句のつけようがない事態となった。
ロドリゲスJrは、4団体統一世界同級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=63勝(39KO)2敗2分=をデビュー時からマネージメントし、トレーナーを務める”チーム・カネロ”を主導するエディ・レイノソが率いる、「ノーボクシング・ノーライフ・チーム」のメンバーに参加しての試合だった。
同じくレイノソのチームに加入した、元WBO世界スーパーウェルター級王者ハイメ・ムンギア(メキシコ)=45勝(35KO)2敗=は、5月3日(日本時間4日)にサウジアラビア・リヤドのザ・べニューで行われた、スーパーミドル級12回戦でブルーノ・スラース(フランス)=26勝(5KO)1敗2分=に12回判定勝ちを収め、雪辱を果たしたが、試合後に行われた、VADAによる薬物検査で、外因性テストステロンの陽性反応を検出。

ムンギアは、「私はこれまでのキャリアと人生を正しいやり方で過ごしてきた。ボクシングが大好きだし、ボクシングは僕の人生だから、すべてをクリアにしたい。早くリングに戻りたい。スポーツや対戦相手を軽視したり、ファンを欺いたりしたことがないことを証明するつもりだ」と語り、サンフェル・プロモーションのフェルナンド・ベルトランと共にBサンプルの開封にも立ち会ったが、Bサンプルも陽性だった。
ムンギアのBサンプル陽性を受けての正式処分はまだ決定されていないが、試合結果はノーコンテストに変更される可能性が大きく、ロドリゲスJrもまた、同じような道をたどる事になりそう。