10月28日(日本時間29日)、メキシコ・カンクンのベニート・フアレス・スポーツセンターで開催された、マッチルーム・ボクシング興行のメイン。WBC世界スーパーフェザー級王者オシャキー・フォスター(米)=20勝(11KO)2敗=に、同級1位エドゥアルド・エルナンデス(メキシコ)=34勝(31KO)1敗=が挑んだ指名戦は、フォスターが12回TKO勝ち。

試合はフットワークを使うフォスターにエルナンデスがジワリ肉薄。右ボディから左右フックで追う形でスタート。左ジャブから右を打ち込む機会を狙うフォスターだが、エルナンデスの圧力でロープ際に押し込まれる場面が目立つ。6回にはサウスポースタイルにチェンジしたが、エルナンデスの攻勢は止まらず、右ストレートからの連打を受けた。

7回も接近戦で左右アッパーを突き上げたエルナンデスが優勢。8回、フォスターは動きながら左右ストレートを打ち込み、9回、エルナンデスの前進は止まった。しかし、10回は再びアタックを開始。11回、フォスターのサウスポースタンスからの左アッパーでエルナンデスはグラリ。追撃の連打であわやストップかとも思われたが、絶体絶命のエルナンデスの右フックが当たると形勢逆転。今度はフォスターがエルナンデスの連打にさらされた。

迎えた最終ラウンド。疲労の色濃いエルナンデスに襲い掛かったフォスターは、ワン・ツーを叩きこみダウンを奪う。再開後、右ストレートを受けエルナンデスは2度目のダウン。ここも立ったが、フォスターの追撃の連打で万事休す。ヘクター・アフー(パナマ)主審が割って入り、激戦に終止符が打たれた。好ファイト。

IBF世界スーパーフェザー級4位、WBO10位エドゥアルド・ヌニェス(メキシコ)=24勝(24KO)1敗=と、元世界挑戦者オスカー・エスカンドン(コロンビア)=27勝(18KO)6敗=の10回戦は、ヌニェスが第2ラウンド38秒KO勝ち。2回開始早々、ヌニェスの右フック一発でエスカンドンはダウン。立ち上がり続行の意思を示したが、レフェリーは続行を許さず試合をストップ。

セミファイナルのWBAインターナショナル・ヘビー級王座決定戦。ジャスティス・フニ(オーストラリア)=7戦全勝(4KO)=と、クルーザー級で世界戦経験のあるアンドリュー・タビティ(米)=20勝(16KO)1敗=の一戦は、フニが判定勝ちで新王者。スコアは100-90、98-92、98-92。

試合は初回からフニが積極的に仕掛け、タビティが受けて立つ展開に終始。左ジャブを突き、接近戦でも右アッパーから、左フックを上下に打ち分けたフニが、タビティを押し切った。シャープなパンチで対抗したタビティだが、ディフェンシブな受け身のスタイルが災いし、大きなポイント差となった。