WBOは世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=21勝(13KO)1敗=への次期指名挑戦権を賭けた決定戦。同級1位アーノルド・バルボサJr(米)=31戦全勝(11KO)=と、同級2位ジャック・カテロール(英)=30勝(13KO)1敗=の対戦を正式に指令。交渉期間は20日間で、対戦同意に達しない場合は入札となる。
1位にランクされるバルボサJrは、11月16日(日本時間17日)にサウジアラビア・リヤドのザ・ヴィニューで、WBO4位の元WBO、WBC世界同級王者ホセ・カルロス・ラミレス(米)=29勝(18KO)2敗=と戦い、10回判定勝ちを収めたが、WBOはこの試合を挑戦者決定戦として認めていなかった。
一方のカテロールは、10月26日(日本時間27日)に英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで行われた、WBOインターナショナル・同級王座決定戦で、前WBC世界同級王者で、WBO7位にランクされていたレジス・プログレイス(米)=29勝(24KO)2敗=から2度のダウンを奪い判定勝ち。
カテロールはWBC2位、IBF3位にランクされており、プロモート契約を結ぶマッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンが、どう動くか注目される。
元WBC王者ミゲル・ベルチェルト カムバック・キャンペーン第3戦
元WBC世界スーパーフェザー級王者ミゲル・ベルチェルト=40勝(36KO)3敗=が、11月30日(日本時間12月1日)に地元メキシコ・メリダのフェリア・デ・クスマツクイルで開催される、サンフェル・ボクシング興行のメインカードに出場。ライト級10回戦で、マウロ・ハサン(アルゼンチン)=16勝(8KO)9敗1分=とグローブを交える。
2021年2月、オスカル・バルデス(メキシコ)=32勝(24KO)2敗=に10回KOで敗れWBC王座を失ったベルチェルトは、2022年3月にはジェレミア・ナカティラ(ナミビア)=26勝(21KO)4敗=にも、3回にダウンを奪われ6回終了TKO負け。
これでキャリアは終わったかとも思われたが、昨年10月14日(日本時間15日)にメキシコ・メリダのポリフォルム・ザムナで開催された、サンフェル・プロモーション&ゴールデン・ボーイ・プロモーション共催興行のメインイベントに出場。ディエゴ・ルイス(アルゼンチン)=25勝(13KO)10敗1分=に2回終了TKO勝ちを収め、約3年4ヶ月ぶりの勝利に喜びを爆発させた。
今年に入り7月27日(日本時間28日)にメキシコ・トスカラで、ジェレミー・トリアーナ(コロンビア)=15勝(13KO)7敗3分=を3回TKOで破り、空位のWBC FECARBOX(中央アメリカボクシング連盟)ライト級王座を獲得。世界王座カムバック・キャンペーンを掲げる、33歳のベルチェルトは、かつてWBC王座6度の防衛に成功。
王座を失ったバルデスとの試合は、3度のダウンを奪われての痛烈なKO負けだったが、試合後、「ロッキーのように立ち上がり、より強くなって戻って来る」と宣言。しかし、バルデス戦でのダメージを引きずったか、再起戦でも格下相手にダウンを奪われTKO負け。
それでもロッキーのように立ち上がったベルチェルトは、王座カムバックを目指し3連勝を狙う。試合を前にサンフェル・プロモーションの総帥、フェルナンド・ベルトランは、「大丈夫だとは思うが、やってみないと」とコメント。やはり、打たれた場合の不安は隠せないと感じるが、往年の押し込んでのダイナミックな連打が、安定感ある試合運びで見せられるか。”ロッキー”・ベルチェルトの戦いに注目。