3月8日(日本時間9日)、米・カリフォルニア州ロングビーチのサンダー・スタジオで開催された、ProBox TV 放映興行のメインイベント。WBO世界フェザー級2位、IBF12位、WBC14位にランクされるアーノルド・ケガイ(ウクライナ)=22勝(14KO)1敗1分=と、元WBO世界同級1位のジョエ・ゴンサレス(米)=26勝(15KO)4敗=の10回戦は、ゴンサレスが判定勝ち。 

IBF世界フェザー級挑戦者決定戦への出場を辞退したケガイは、約7ヶ月ぶりのリング登場。アマ時代、ジェルボンテ・デービス(米)に2度勝っているゴンサレスだが、過去3度の世界戦は全て敗北。約1年半ぶりとなった試合で再浮上を賭ける。

初回、互いにジャブを突き、ボディから顔面へパンチを返しての探り合いでスタート。2回、接近しての打ち合いで、ケガイはボディ打ちから右アッパーを突きあげた。3回、低く構えボディを狙うケガイに対し、ゴンサレスはジャブ、ワン・ツー。4回、両選手共に接近戦でボディを叩くが、揉み合いクリンチとなる場面が増える。

5回、ジャブを突き接近するとボディを狙うゴンサレス。いきなり飛び込みざまにボディパンチのケガイ。かみ合わず揉み合う中、ケガイはホールディングで減点される。6回、ゴンサレスはジャブから右ストレートに繋げ、コンビネーションをヒット。ケガイはボディ打ちから右アッパー。ゴンサレスは右目じりをカット。ケガイは鼻から出血。

7回、ゴンサレスがプレスを掛け、ジャブから右ストレート、左ボディでケガイを追う。ケガイはいきなりの左フックを強振。8回、開始後ゴンサレスの傷をドクターがチェック。ゴンサレスはジャブから右ボディ、左フック。ケガイは左右フックをボディから上へ返すが、攻撃は後手。

9回、ケガイは飛び込んでのフック、アッパー攻撃一辺倒。ゴンサレスはジャブを打ち、右ストレートから左ボディをヒット。最終ラウンド、ゴンサレスはジャブから右ストレート左フック。ケガイは左右フックを振り回すが、接近しての攻撃は続かない。試合終了ゴングと共にゴンサレスは両手を上げ勝利をアピールした。公式スコアは97-92、96-93ゴンサレスと、95-94ケガイのスプリット。

31歳のゴンサレスは、2023年9月15日(日本時間16日)に米・テキサス州コーパスクリスティのアメリカン・バンク・センターで、ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)=30勝(17KO)3敗=が保持していた、IBF世界フェザー級王座に挑み判定で敗れて以来の再起戦に勝利。2位のケガイを破った事で、再び世界ランク入りを確実にした。

セミファイナル。ライト級10回戦。元WBA世界フェザー級スーパー王者ニコラス・ウォータース(ジャマイカ)=29勝(22KO)1敗1分=と、元WBCラテン・ライト級王者ルイス・トーレス(メキシコ)=20勝(11KO)1敗=の一戦は、トーレスが3回終了KO勝ち。

39歳のウォ―タースと、23歳のサウスポー、トーレスの対戦。身長で上回るトーレスは初回から上体を振り前進。2回には接近戦で左ボディ、左ストレートをヒット。ウォ―タースは右ストレートで対抗。3回、トーレスは豊富な手数で前進し、ボディ攻撃から左ストレートをヒット。ラウンド終盤、トーレスの右フックでダメージを受けたウォ―タースは、続く左ストレート、アッパーを受けダウン。8カウントを聞き、ラウンド終了ゴングを聞いたが、インターバルであっさりと棄権を申し出た。

ウォ―タースは2016年11月にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に7回終了棄権負けを喫し、プロ初黒星。その後ブランクを作ったが、2023年2月に約6年3ヶ月ぶりにリング復帰して以来、3連勝を飾っていたが、トーレス戦ではスピード、パンチの切れもなく、過日の面影は全くなかった。