12月14日(日本時間15日)、米・カリフォルニア州オンタリオのトヨタ・センターで開催された、ゴールデン・ボーイ・プロモーション興行のメインイベント。NABO、NABFウェルター級王座統一12回戦。NABO王者でWBO世界同級2位、IBF7位WBC9位アレクシス・ロチャ(米)=25勝(16KO)2敗=と、NABF王者でWBC世界同級5位、IBF10位、WBO14位ラウル・クリエル(メキシコ)=15戦全勝(13KO)=の一戦は、12回引き分け。

サウスポーのロチャと強打のクリエルの対戦は、試合開始から共に手を出し合い、譲らぬペース争いが繰り広げられた。元来、スロースタートのロチャも、足を使いジャブ、左を上下に散らし、序盤から手数が多く、中盤に入るとクリエルに的を絞らせず、うまく回り込んで左をヒット。

しかし、クリエルは6回あたりから接近戦で右アッパーをタイミングよく突き上げた。7回、この右アッパーで正面に立つようになったロチャは、クリエルの右ストレート、左フックを被弾するようになる。8回は接近戦でボディの叩き合いからショートレンジでの打ち合い。

9回、10回とクリエルの連打と右アッパーに対し、ロチャも左ストレートからの連打を返す。11回も互いに譲らぬ打撃戦。拮抗したラウンドが続いた試合は、ラストラウンドも両者激しく打ち合い試合終了ゴングを聞いた。スコアは116-112ロチャと、114-114、114-114。

WBO世界スーパーウェルター級3位、WBC5位、IBF14位チャールズ・コンウェル (米)=20戦全勝(15KO)=と、ジェラルド・ルイス・ベルガラ(アルゼンチン)=20戦全勝(13KO)=の10回戦は、コンウェルが7回2分51秒KO勝ち。

立ち上がり、元来ミドル級のサウスポー、ベルガラは体格の利を活かし、左ストレートを伸ばしジワリ前進。対するコンウェルはシャープな右ストレートを返す。2回以降、スピードで上回るコンウェルは速い右ストレートを軸にベルガラにプレスを掛け、柔軟なボディワークでベルガラのパンチを殺し、左ボディをヒット。

4回、コンウェルは接近戦でベルガラのボディを打ち、右ストレートを決め、完全に主導権を握った。5回、6回とボディ打ちから、右ストレート、左フックを打ち込みリードを広げたコンウェルは、迎えた第7ラウンド、しつこく喰い下がるベルガラに強烈な左フックを決めグラつかせると、さらに左フックを連打。ベルガラがコーナーにもたれるとレフェリーは試合をストップ。

WBA北米大陸スーパーフライ級王座決定10回戦、WBA世界同級7位ジョン・ラミレス(米)=13勝(9KO)1敗=と、エフライム・ブイ(米)=10戦全勝(8KO)=の一戦は、ラミレスが判定勝ちで王座を獲得。

ラミレスとキャリア初の10回戦となるサウスポー、ブイの対戦。スピードとテクニックで上回るラミレスだが、序盤はブイの重そうな左ストレート、右フックの前に苦戦。中盤、ラミレスは右カウンターを決めるがブイも強気で応戦。接近戦ではボディを打ったが、距離が縮まるとラミレスのショート連打が上回り、徐々に主導権を掌握。

終盤戦、ラミレスの右を被弾しながらも、ブイは手数を出し最後までしぶとく喰い下がり、最後は激しく打ち合って試合終了ゴングを聞いた。スコアは97-93×3。

ラミレスは4月20日(日本時間21日)に米・ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで行われた、WBA世界スーパーフライ級暫定王座決定戦で、デビッド・ヒメネス(コスタリカ)=16勝(11KO)1敗=に12回判定負けを喫して以来の再起戦に勝利。