WBO世界フェザー級タイトルマッチ。王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)=24戦全勝(20KO)=vs同級2位セルジオ・”チリノ”・サンチェス(メキシコ)=22勝(13KO)1敗=。6月21日(日本時間22日)、米・ラスベガス、フォンテインブルー・ラスベガス。トップランク興行。
昨年12月9日(日本時間10日)、五輪2連覇のロベイシ・ラミレス(キューバ)=13勝(8KO)2敗=が保持していた王座に挑戦。ダウン応酬の大激闘の末に12回逆転判定勝ちを収め王者となったエスピノサは初防衛戦。前回同様、帝拳ジムの田中繊大トレーナーがセコンドに付いた。
世界初挑戦の挑戦者もやる気満々だったが、初回早くもエスピノサの左アッパーでダウン。サンチェスの右ストレートに合わせた見事なカウンターだった。
185センチの長身から放つ王者の左ジャブが、挑戦者の前進をストップ。
第3ラウンド終了間際、エスピノサは右アッパーから左ボディを決め、この試合2度目のダウンを奪う。
第4ラウンド、エスピノサは左ボディから右アッパーを打ち込みさらに追撃。サンチェスはキャンバスへ右グローブをタッチ。
下を向いたまま、だらりと両手を下げたまま動けないサンチェスを見たラウル・カイズJr(米)主審は試合をストップ。
TKOタイム4回2分45秒。エスピノサの左はクレイグ・ハッブル(米)IBF立会人。
快勝でV1に成功したエスピノサとは、家族ぐるみの付き合いがあるという田中トレーナーも笑顔で祝福。次戦はこの日リングサイドで観戦した前王者ラミレスとの再戦が有力で、「準備は出来ている。できればグアダラハラかメキシコシティで戦いたい」と王者はコメント。
そして、4団体統一スーパー王者井上尚弥(大橋)=27戦全勝(24KO)=選手との対戦を熱望。「井上と戦うことは僕の夢のひとつ。彼を倒せば、パウンド・フォー・パウンドのファイターになれる。準備はできているし、その気もある」とし、井上選手のフェザー級転向を待ち望んでいる。
エスピノサがラミレスとの再戦に勝ち、同じトップランクファイターの同級1位アーノルド・ケガイ(ウクライナ)=21勝(13KO)1敗1分=、同級3位ブルース・キャリントン(米)=12戦全勝(8KO)=らとの防衛戦を乗り越え、来年も王座を保持していれば、井上選手との対戦も現実味を帯びて来る。