6月7日(日本時間8日)に米・バージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナで開催される、ESPN放映のトップランク興行のメインイベントとして予定されていた、WBO世界ライト級タイトルマッチは、王者キーショーン・デービス(米)=13勝(9KO)無敗1NC=のオーバーウェイトによる計量失格を受け、試合中止が決定した。

本日、同地で行われた前日計量でデービスは、スーパーライト級リミットに迫る139.3ポンドを計測。あっさりとこれ以上の減量を諦め計量失格となり、世界王座は剥奪された。

Keyshawn Davis missing weight

挑戦者の同級14位エドウィン・デ・ロス・サントス(ドミニカ)=16勝(14KO)2敗=は、134.7ポンドで計量をクリアしており、試合はサントスが勝った場合のみ世界王者となる、変則世界戦として行われる方向で、両陣営とプロモーターのトップランクにより協議されていた。

しかし、ライト級リミットを4.3ポンド上回ったデービスに対する、当日計量のウェイト設定、罰金に付いて数時間にわたり話し合いが持たれたが、最終的に中止が決定。サントスにはファイトマネー全額が支払われる。

約1万1千人収容の地元会場での凱旋防衛戦として宣伝され、チケットの売れ行きも文句なく、故郷に錦を飾るはずだったデービスは、大きく信用を落とした。

明日の興行はセミファイナルとして組まれていた、WBO世界ライト級2位、WBC4位アブドゥラ・メイソン(米)=18戦全勝(16KO)=と、世界戦経験者のジェレミア・ナカティラ(ナミビア)=26勝(21KO)4敗=のライト級10回戦がメインに繰り上げ行われる。

空位となったWBO王座はサントスと、同級1位サム・ノークス(英)=17戦全勝(15KO)=による王座決定戦が行われ、2位メイソンの挑戦が義務付けられる事になりそう。

スーパーライト級リミットに近いウェイトを計測したデービスだが、ここまで落とすのにも苦労したようで、当日計量の条件を巡って協議は紛糾。また、サントスには約束された報酬の50%アップのギャラが提示されたが、「お金は二の次だ。お金のために彼の人生を賭けるようなことはしない」と陣営は譲らず、トップランクは中止を選択したが、ファン、関係者の間からは無理をしなくてよかったとの声もあがっている。

今後はオフィシャルからデービスに対し、どんな処分がくだされるのかが注目される。