8月24日、大阪・大和アリーナ。48.6キロ契約10回戦。前WBC世界ミニマム級王者・WBC2位、WBA4位、IBF5位重岡優大(ワタナベ)=8勝(5KO)1敗=vsWBO世界同級12位サミュエル・サルバ(フィリピン)=20勝(13KO)1敗=。亀田プロモーション興行。

重岡選手は3月31日に名古屋国際会議場イベントホールで、メルビン・ジェルサレム(フィリピン)=22勝(12KO)3敗=に12回判定で敗れ、世界王座陥落。再起戦の対戦相手候補の中から、一番強いサルバを相手に選んだ。

サルバの唯一の黒星は、2019年9月に現IBF世界ミニマム級王者ペドロ・タドゥラン(フィリピン)=17勝(13KO)4敗1分=と、空位のIBF王座決定戦で4回終了TKO負けを喫したものだが、初回にダウンを奪っている。

試合は初回からスリリングなパンチの交換が行われた。

積極的に攻めたのは重岡選手だが、サルバの右は強く、怖いパンチだった。

中盤以降、重岡選手は距離を取りジャブを使い、ロングレンジからパンチを打ち込んだ。

最終ラウンド、重岡選手は打ち合いに応じ試合終了。

終始試合を作りに行った重岡選手の手が挙がった。

公式スコアは97-93、97-93、96-94。

強敵を破り再起に成功した重岡選手は、「最低限の試合はできたけれど、まだ足りないところがある」と話し、今後は、弟・銀次朗選手と兄弟でフィリピンなど海外へ出向いて修行し、フィジカルも精神面も鍛えたいと、海外武者修行でのレベルアップを誓った。プロモーターの亀田興毅氏は「年内に世界戦を組む予定」としており、世界王座奪還の機会は近い。