6月8日、東京・有明コロシアムで開催された、Prime Video Boxing13。バンタム級10回戦に日本同級王者でWBA世界同級7位、WBO、IBF8位、WBC11位にランクされる増田陸(帝拳)=7勝(7KO)1敗=選手が出場。WBA世界同級11位ミシェル・バンケス(ベネズエラ)=23勝(15KO)5敗=とグローブを交えた。

Riku Masuda vs Michell Banquez

34歳のバンケスは元IBO世界同級王者。3月29日(日本時間30日)のアルゼンチン・ブエノスアイレス遠征では、ルチアーノ・フランシスコ・バルドー(アルゼンチン)=21勝(1KO)4敗=に0-2判定負け。しかし、ランキングは下がらなかった。

バルドーはこの勝利により世界ランキング入り。リング復帰が決まった42歳の元世界5階級制覇王者(暫定含)ノニト・ドネア(フィリピン)=42勝(28KO)8敗=の対戦相手候補となっていたが、ケガにより対戦を辞退している。

Riku Masuda vs Michell Banquez
Riku Masuda vs Michell Banquez

初回、増田選手の左ストレートがバンケスの顎を直撃。

Riku Masuda vs Michell Banquez

バンケスは吹き飛ばされるようにダウン。

Riku Masuda vs Michell Banquez

バンケスはなんとか立ったものの、ダメージは甚大でフラつきながらふたたび崩れ落ち、飯田主審はカウントアウト。

Riku Masuda vs Michell Banquez

KOタイム初回1分27秒。

Riku Masuda vs Michell Banquez

大和心トレーナーは愛弟子の会心の勝利に満足げな表情を浮かべ、増田選手の勝利を称えた。元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏も指導した大和トレーナーは、「山中はアイスピックのように一点だけに力が集中するパンチ。増田はどの角度で当てても力が加わる、刀で切るようなパンチ」と違いを説明。

Riku Masuda vs Michell Banquez
Riku Masuda vs Michell Banquez

「ドンピシャで当たったのでとても手応えありましたね。いつでも世界に挑戦できる準備は整ったと思います。誰でもどこでもいつでも大丈夫です」(増田選手)

大和トレーナーは、「世界が決れば一発で取ると思います」とアシスト。帝拳ジムの本田明彦会長も「増田も世界挑戦できる力がある」とコメント。

増田選手の唯一の黒星は、WBA世界バンタム級の休養王者となった堤聖也(角海老宝石)=12勝(8KO)無敗3分=選手に判定で敗れたもので、「一度負けている選手。リベンジしたいという気持ちがある」と堤選手との雪辱戦にも迷いはない。

日本人選手が中心となる世界バンタム級。増田選手の出番はすぐにというわけにはいかないだろうが、間違いなくチャンスはやって来るだろう。剛刀の左で世界王座獲得に期待。