4団体統一世界スーパーミドル級戦。4団体統一王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=59勝(39KO)2敗1分=vs4団体統一世界スーパーウェルター級王者ジャーメル・チャーロ(米)=35勝(19KO)1敗1分=。9月30日(日本時間10月1日)、米・ラスベガス、T-モバイル・アリーナ。4団体統一王者同士の対戦(リングに上がった時点でチャーロのWBO王座は剥奪)。2階級アップとなるチャーロへの期待は、予想外に多かった。

初回からジワリ前進。チャーロに圧力を掛けたカネロは、接近すると強いパンチを強振。チャーロは左ジャブでカネロをストップする事が出来ず、右ストレートが出ない。カネロは左フックを上下に打ち分け、強い右で序盤戦でペースを握り、7回にはチャーロのガードを割り、右ストレートをテンプルに叩き込みダウンを奪う。終盤戦、ストレート、フック、アッパーと、コース、角度を変えた強いパンチでKOを狙ったカネロだが、チャーロも左フックを合わせ抵抗。最終ラウンド終了のゴングを聞いた。

公式スコアはスティーブ・ワイスフェルド(米)119-108、デビッド・サザーランド(米)118-109、マックス・デルーカ(米)118-109。いずれも大差でカネロを支持。重量の違いを感じたという敗者チャーロは再起を約束。4団体統一世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米)との対戦を口にしたが、クロフォードは自分の対戦相手候補リストからチャーロが外れた事を公言。チヤーロは残る3団体のスーパーウェルター級王座を防衛しながら、ビッグファイトへのチャンスを待つ事になる。

圧勝で難敵チャーロを降したカネロは、「自分の仕事をした。彼(チャーロ)は勝つために何かをしたことはない。リング上でファイターが何も出来ない事もあるんだ」と、プラン通りの戦いだったことを強調。次戦は来年5月を予定し、コンビを組むエディ・レイノソは、「デビッド・ベナビデス(米)かドミトリー・ビボル(ロシア)を考えている」と発言。ぜひとも、プラン通りに対戦相手が選ばれる事を期待したい。