フランク・ウォーレン率いるクイーンズベリー・プロモーションのDAZN進出興行が決定。明日、正式発表される。初めてのDAZN放映となる4月5日(日本時間6日)は、英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで、「A Night Of Heavyweight Boxing」を開催。メインイベントで、元WBC世界ヘビー級暫定王者ディリアン・ホワイト(英)=31勝(21KO)3敗=と、元WBO世界同級暫定王者ジョー・ジョイス(英)=16勝(15KO)3敗=が対戦する。

36歳のホワイトは2023年8月12日(日本時間13日)に英・ロンドンのO2アリーナで、元3団体統一世界ヘビー級王者アンソニー・ジョシュア(英)=28勝(25KO)3敗=と対戦が決まっていたが、試合1週間前にVADAによる薬物検査で複数回にわたり不合格だったことが判明し、出場をキャンセル。

ブランクを作ったが、昨年3月17日(日本時間18日)にアイルランド・カルスバーで、クリスチャン・ハマー(ドイツ)=27勝(17KO)12敗=を3回終了TKOで破りリング復帰。12月15日(日本時間16日)には英領ジブラルタルで、エベネザー・テッテ(ガーナ)=23勝(20KO)2敗=に7回終了TKO勝ちを収めている。

一方、39歳のジョイスは2023年にチャン・ツィーレイ(中国)=27勝(22KO)2敗1分=に2連続KO負け。昨年3月16日(日本時間17日)に英・バーミンガムのリゾーツ・ワールド・アリーナで、カッシュ・アリ(英)=21勝(12KO)3敗=に10回KO勝ちを収め再起に成功したが、7月27日(日本時間28日)に英・ロンドンのO2アリーナで行われた、デリック・チゾラ(英)=36勝(23KO)13敗=戦では小差の判定負け。再浮上を賭けたホワイト戦を前に、3月1日(日本時間2日)に英・ボーンマスで、40歳のパトリック・コルテ(ドイツ)=22勝(18KO)4敗1分=との調整試合(8回戦)が用意されている。

元WBC世界ブリッジャー級王者で、現在、WBC世界ヘビー級3位、WBO7位にランクされるローレンス・オコリー(英)=21勝(16KO)1敗=は、ヘビー級転向初戦となるリチャード・リアクポルヘ(英)=17勝(13KO)1敗=と対戦。

19歳の英国人ヘビー級ホープ。WBA、WBO世界同級5位、IBF13位にランクされるモーゼス・イタウマ(英)=11戦全勝(9KO)=は、元IBF世界同級王者チャールズ・マーティン(米)=30勝(27KO)4敗1分=とのサウスポー対決に臨む。19歳のイタウマが、キャリア豊富な38歳のマーティンを、どう崩すのか注目される。

5/10 ウッドvsカカス 元世界王者対決

5月10日(日本時間11日)には、英・ノッティンガムのノッティンガム・アリーナで、元WBA世界フェザー級王者リー・ウッド(英)=28勝(17KO)3敗=が、IBF世界スーパーフェザー級王座を返上したばかりのアンソニー・カカス(英)=23勝(8KO)1敗=と対戦。

36歳のウッドは2023年10月7日(日本時間8日)に英・シェフィールドのシェフィールド・アリーナで、元IBF世界同級王者ジョシュ・ワーリントン(英)=31勝(8KO)4敗1分=の挑戦を、第7ラウンド、大逆転の3分TKOで撃退。試合の1週間後に正式にWBA王座を返上した。昨年、階級を上げてのリング復帰が計画されていたが、ケガにも悩まされ実現せず、カカス戦は約1年7ヶ月ぶりの復帰戦となる。

ウッドと同じく36歳のカカスは、同級1位エドゥアルド・ヌニェス(メキシコ)=27勝(27KO)1敗=との指名戦履行を果たさず、世界王座を返上し、条件の良い人気選手ウッドとの対戦を選択。

昨年は5月18日(日本時間19日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで行われた、IBF世界スーパーフェザー級王者ジョー・コルディナ(英)=17勝(9KO)1敗=への挑戦試合で、大番狂わせの8回TKO勝利を飾り世界王座奪取。9月21日(日本時間22日)には英・ロンドンのウェンブリー・スタジアムで、ワーリントンと対戦し12回判定勝ち。しかし、この試合はワーリントンがランキングに入っておらず、IBFはタイトル戦として承認しなかった。

ブランク明けのウッドが、現在好調の長身サウスポー、カカスをどう攻略するか。正面からの一本調子の攻撃では、カカスの技巧の前に苦戦を強いられることになるだろう。