2月15日(日本時間16日)、英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで開催された、マッチルーム・ボクシング興行のメインイベント。WBO世界スーパーライト級暫定王座決定戦。同級1位アーノルド・バルボサJr(米)=31戦全勝(11KO)=と、同級2位ジャック・カテロール(英)=30勝(13KO)1敗=の一戦は、バルボサJrが判定勝ちで新王者。

初回、互いにロングレンジからフェイントをを掛け合うが、サウスポーのカテロールは左ストレート、アッパーをヒット。2回、探り合いが続く。共に手数は少ないが、カテロールの左ストレートが届く。3回、揺さぶりをかけるバルボサJrは、ジャブを上下に散らし、右を狙う。カテロールは飛び込んで左ストレート。

4回、カテロールは飛び込んでのワン・ツーでスタート。バルボサJrは右ストレートを狙う。5回、互いにヒットを奪うのが難しいせめぎ合いが続く。6回、前裁きの巧いバルボサJrは右ストレートを伸ばす。カテロールは左ストレート。7回、カテロールはプレスを掛け、左ボディからストレートをヒット。8回、カテロールは思い切って飛び込み左ストレート。接近すると左ボディアッパー。

9回、カテロールのワン・ツーがクリーンヒット。バルボサJrはなかなか攻め手を見いだせない。10回、バルボサJrのいきなりの右ストレートが届く。終了間際、カテロールの左ボディストレートでバルボサJrがしりもち。しかし、これはスリップの裁定。

11回、カテロールのワン・ツーに対し、バルボサJrの右ストレート。互いに当てにくい攻防戦が続くが、カテロールは手数が減った。最終ラウンド、距離を取っての揺さぶり合いが最後まで続く中、試合終了ゴング。両者ともに勝利をアピールした。公式スコアはレシェク・ヤンコヴィアク(ポーランド)115-113、パトリック・モーリー(米)115-113でバルボサJr。マーカス・マクドネル(英)は115-113でカテロール。

WBAインターナショナル・ウェルター級タイトル10回戦。王者で、WBA世界ウェルター級11位にランクされるパット・マコーマック(英)=6戦全勝(4KO)=に、元EBU欧州スーパーライト級王者ロビー・デイヴィスJr(英)=24勝(15KO)5敗=が挑んだ一戦は、マコーマックが6回終了TKO勝ち。

3回に2度のダウンを奪ったマコーマックは、5回にもダウンを追加。6回が終了するとデイヴィスJr陣営は棄権。7回開始ゴングに応じなかった。東京五輪ウェルター級銀メダリストのマコーマックの快勝。

WBAインターナショナル・スーパーフェザー級王座決定10回戦。IBF世界同級6位、WBA7位ゼラファ・バレット(英)=31勝(17KO)2敗=と、元IBO(国際ボクシング機構)世界フェザー級王者ジェームズ・ディケンズ(英)=34勝(12KO)5敗=の一戦は、ディケンズが判定勝ち。スコアは97-93、96-94、96-94。

予想では不利と見られていた33歳のサウスポー、ディケンズは、序盤から長身のバレットに左ボディを放ち、右フックをヒット。中盤はバレットも反撃。しかし7回、ディケンズは左オーバーハンドを決め抜け出す。9回、逆転を狙うバレットはプレスを強めたが、ディケンズも応戦。最終ラウンド、ディケンズは自在に動き、多彩なブローでペースを譲らず試合終了ゴング。ディケンズが再浮上を決めた。