4月27日、フィリピン・ジェネラル・サントスのベニュー88で開催されたサンマン・プロモーション興行のメインイベント。WBCインターナショナル・シルバー・スーパー・バンタム級王座決定10回戦。前IBF世界スーパーバンタム級&WBAスーパー王者で、現在、WBC世界同級2位、IBF3位、WBA5位にランクされるマーロン・タパレス(フィリピン)=39勝(20KO)4敗=と、ジョンジョン・ジェット(インドネシア)=15勝(12KO)1敗1分=の一戦は、タパレスが3回終了TKO勝ち。
サウスポーのタパレスはジワリとプレスを掛け、ジャブから左ストレートを上下に打ち分ける波状攻撃でジェットを圧倒。3回終盤、身長で上回るジェットも右ストレート、アッパーで反撃を試みるがタパレスには当たらない。この回が終了すると鼻骨を骨折したジェット陣営は試合続行を断念。タパレスの手が挙がった。
33歳のタパレスは、2023年12月26日に東京・有明アリーナで行われた世界スーパーバンタム級4団体王座統一戦で、井上尚弥(大橋)=29戦全勝(26KO)=選手に10回KOで敗れ世界王座を失って以来、これで3連勝(2KO)となった。

WBCインターナショナル・ミニマム級王座決定10回戦。IBF世界ミニマム級3位、WBC3位、WBO8位、WBA13位のジョーイ・カノイ(フィリピン)=23勝(14KO)5敗2分1NC=と、ミン・ファット・サム(ベトナム)=10勝(8KO)5敗=の一戦は、カノイが10回TKO勝ち。
サウスポーのカノイは、好戦的スタイルのサムと激しい打撃戦を展開。旺盛な手数とタフネスで喰い下がったサムだったが、最終ラウンド、カノイはボディ攻撃から怒涛の連打でサムを追い込む。ここもよく耐えたサムだが、少しの間を置きコーナーは棄権の意思表示。試合終了まで残り4秒だった。
カノイは前王者で同級4位にランクされる重岡銀次朗(ワタナベ)=11勝(9KO)勝1敗1NC=選手との、IBF世界同級挑戦者決定戦をIBFから指令されていたが、重岡選手が5月24日にインテックス大阪で、王者ペドロ・タドゥラン(フィリピン)=17勝(13KO)4敗1分=へ挑戦する事が決まり、一試合挟む形となっていた。