6月7日(日本時間8日)、英・イプスウィッチのポートマン・ロード・スタジアムで開催された、クイーンズベリー・プロモーション興行のメインイベント。WBA世界ヘビー級暫定王座決定戦。同級1位ファビオ・ウォードリー(英)=18勝(17KO)無敗1分=と、同級7位ジャスティス・フニ(オーストラリア)=12戦全勝(7KO)=の一戦は、ウォ―ドリーが10回1分42秒逆転KO勝ち。
生まれ故郷での世界戦。地元の大声援を受けたウォ―ドリーは、クラウチング・スタイルからジャブを放ち、右ストレートを狙う。一方のフニも左を伸ばし、右ストレートを差し込む。好戦的スタイルの両者は、序盤からテンポの速い打ち合いを展開。
3回、ウォ―ドリーがワン・ツー・スりーと打って行くが、フニは押し込んで左フックヒット。4回、前進するフニは左フックを上下に散らし、右ストレートを打ち込みウォ―ドリーを後退させる。

5回、プレスを掛けるフニの左フックにウォ―ドリーは右アッパーを合わせるが空を切る。6回も飛び込みざまに放つフニの左フック、右ストレートがウォ―ドリーに決まり、ウォ―ドリーは苦戦。
7回、中間距離での打ち合いはフニがジャブ、ワン・ツーを差し込み、続いて左フックを決め優勢。8回、後手に回ったウォ―ドリーは攻め手を見出せず、フニの左フック、右ストレートがヒット。
9回、フニの動きは衰えず、良く伸びるジャブから左フック、右ストレートを上下に叩き付けリードを広げる。10回、ウォードリーのジャブはスピードもなくなり、フニには届かない。フニは軽快にステップを踏みジャブを伸ばし、右ストレートで飛び込む。ここにウォ―ドリーの右ストレートがカウンターでヒット。

もんどりうって倒れたフニは何とか立ち上がったが、ダメージは甚大で試合はここまで。ウォ―ドリーが起死回生の右一発で大逆転のKO勝利を飾り暫定王座を獲得した。

WBA世界同級はスーパー王者にオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=が存在。3月に今後24ヶ月間は指名戦の義務が無い事が発表されている。
レギュラー王者クラフト・プーレフ(ブルガリア)=32勝(14KO)3敗=は、同級2位マイケル・ハンター(米)=24勝(17KO)1敗2分=との指名戦が決まっており、試合の興行権は入札により、ハンターをプロモートするドン・キングが110万ドル(約1億6千30万円)で落札に成功。8月23日(日本時間24日)に米国で開催が予定されている。
ウォ―ドリーはプーレフvsハンターの勝者と180日以内か、遅くとも2025年12月31日までに対戦する事を義務付けられている。
セミファイナル。WBCインターナショナル・スーパーライト級&EBU同級王座決定12回戦。WBCインターナショナル王者でWBC世界同級10位ピアース・オリアリー(アイルランド)=16戦全勝(9KO)=と、リアム・ディロン(英)=15勝(3KO)2敗1分=の一戦は、オリアリーが12回判定勝ち。スコアは117-112、116-112、115-113。