9月14日に名古屋のIGアリーナで開催されたWBO世界バンタム級タイトルマッチで、王者武居由樹(大橋)=11勝(9KO)1敗=選手を、4回TKOで破り世界王座を強奪したクリスチャン・メディナ(メキシコ)=26勝(19KO)4敗=は、地元メキシコ・グアダラハラでWBOグスタボ・オリビエリ会長、元世界王者のフアン・マヌエル・マルケス、マルコ・アントニオ・バレラ、WBO世界フェザー級王者のラファエル・エスピノサらが見守るなか、新しいチャンピオンベルトの贈呈を受けた。
25歳の新王者は、「この瞬間に興奮している。世界チャンピオンになる事は、数年前から目指していた事だった。私たちはすでに望んでいた場所にいるが、これからも前進を続け、チャンピオンとして可能な限り遠くへ行くだけだ。全てのベルトを手にしたい。もちろん一歩一歩、しっかりとした足取りで進んでいかなければならない事は分かっている」と挨拶。
これを受けトレーナーのラファエル・グスマンは、「彼がれがこれまで見せてきたようなハードワークと、規律があれば、目標は達成される」と言葉を繋ぎ、世界王者となった今も地下鉄でジムへ通う愛弟子への信頼を顕にし、3ヶ月間に渡り、心理学者や栄養士を含むチームが一丸となってハードワークを支えてくれた事に感謝。「素晴らしいチームのお陰だ。献身と努力に費やした時間に対する正当な報酬を得る事が出来た」と、チームでの勝利を強調。

そして、メディナは世界王座を獲得できた要因の一つに、46歳で奇跡のリング復帰を果たした元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)=62勝(39KO)8敗3分=の戦いぶりが刺激になった事を挙げ、「彼のように規律を守り、ハードなトレーニングを続ける事が重要なんだ」と、自らを戒めている。
2023年8月に大阪で西田凌佑(六島)=10勝(2KO)1敗=選手に敗れ傷心の帰国を経験しているメディナは、9月16日(日本時間17日)、グアダラハラ国際空港に凱旋帰国。マリアッチが演奏される中、家族、友人、メディアと多くのファンから大歓迎を受け、「メキシコ人として、あそこ(日本)で勝てたことは誇りに思う」と、日本での勝利に胸を張った。
初防衛戦は生まれ故郷であるグアダラハラで行われる予定。V1に成功した後は、日本人王者との統一戦実現が期待されます。武居戦でのメディナは強かった。今後の成長が楽しみです。