9月2日、横浜BUNTAIで開催された大橋プロモーション主催のダブル世界戦興行の第一試合。WBA世界ミニマム級レギュラー王座決定戦は、同級1位の石井武志(大橋)=11勝(8KO)1敗=選手と、同級2位ウィルフレッド・メンデス(プエルトリコ)=20勝(6KO)3敗2分=が対戦。

元WBO世界同級王者のメンデスは、2021年12月14日に東京・両国国技館で、谷口将隆(ワタナベ)選手に11回TKOで敗れ世界王座から陥落して以来の王座返り咲きを目指す。

「今日死んでも良いと思って、覚悟を決めてこのリングに立った」と言う石井選手は、試合開始ゴングと共に前進しメンデスに襲い掛かる。サウスポーのメンデスもこの突進を体を寄せ交わしに入った。


しかし、石井選手は構わず前進。左ボディを決め、続いて右フックを打ち込むとメンデスはあっけなくダウン。

キャンバスへ左膝を付いたメンデスは、よほどボディが効いたのかそのまま動けず、ジャン=ロベール・レーヌ(モナコ)主審のテンカウントを聞いた。

KOタイム初回1分5秒は、世界戦の日本選手最速勝利タイム。大橋秀行会長の大橋ジムからは6人目の世界王者誕生となり、かつて大橋会長が所属していたヨネクラ・ジムの5人をついに追い抜いた。

新王者の石井選手は、「何もない人間でしたが、努力し続ければ夢はかなうという事が証明できた。人生で一番うれしい」とうれし涙。そして、「ここからがスタート。この階級は強い選手がいっぱいいるので挑戦していきたい」と今後への豊富を語った。
くしくも同日、東京・後楽園ホールでは元WBC世界ライト級王者ガッツ石松(ヨネクラ)氏のお別れの会が開催され、大先輩に対し感謝の挨拶を述べた後、大橋会長は急ぎ横浜の試合会場へ直行。
まさかの初回KO劇に、「あんなボディーブローで、しかも井上尚弥の記録を石井が抜くとは思わなかった。ガッツさんが降りてきたとしか思えない一日だった」と感慨深げ。他団体王者との統一戦も視野に入れた今後のマッチメイクが期待される。
