12月23日(日本時間24日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催された、Day of Reckoning(最後の審判)興行のダブルメイン。前WBC世界ヘビー級王者で、WBC&WBA1位、WBO9位のディオンテイ・ワイルダー(米)=43勝(42KO)2敗1分=が、元WBO世界ヘビー級王者でWBO3位、IBF4位、WBC8位のジョセフ・パーカー(ニュージーランド)=33勝(24KO)3敗=が持つ、WBOインターコンチネンタル・ヘビー級王座に挑んだ12回戦は、パーカーが判定勝ち。スコアは120-108、118-111、118-110。

足を使い動きながら、時折左ジャブを放つワイルダーに対し、ジワリ追いながらいきなりの右を狙うパーカー。静かな立ち上がりでスタートした試合は、3回、パーカーの左フック、ワイルダーの右アッパーがスリリングなタイミングで交錯。4回はパーカーが右ストレート、左フックでワイルダーの懐に飛び込み優勢。

自ら仕掛けず手数も少ないワイルダーは、6回、ようやく右ストレートを放つが精度は今一つ。間合いを取り合いながら、飛び込み様に放たれるパーカーの右オーバーハンド、左フックの方に切れが感じられた。第8ラウンド、パーカーの右オーバーハンドでワイルダーはグラり。コーナーでパーカーの連打にさらされた。

終盤戦。右一発を狙うワイルダーは相変わらず手数が少なく、時折放つ右も空振りが目立つ。パーカーも無理はせず、手数は少ないが、ワイルダーよりは上回っている印象。最終ラウンドも、ワイルダーの右は空を切り当たらず試合終了ゴング。ワイルダーは右手を挙げたが、あれでは勝てない。

約1年2か月振りのリングが影響したのか、38歳のワイルダーは悪すぎた。31歳のパーカーは空位のWBCインターナショナル王座も獲得。2024年はビッグファイト戦線へ躍り出ることになるだろう。