4月20日(日本時間21日)、米・ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催された、WBC世界スーパーライト級タイトル戦。王者デビン・ヘイニー(米)=31戦全勝(15KO)=と、元WBC世界ライト級暫定王者で同級7位のライアン・ガルシア(米・リミット3.2ポンド超過で計量失格。王座獲得の権利無)=24勝(20KO)1敗=の一戦は、ガルシアが判定勝ち。スコアは115-109、114-110、112-112の2-0。

試合開始早々、プレスを掛けるガルシアの左フックでヘイニーはグラリ。追撃に出たガルシアをヘイニーが振り切り初回終了。2回、ヘイニーの右ストレートに合わせたガルシアの左フックがカウンターでヒット。3回はガルシアの右ストレートに対し、ヘイニーが左フックをヒット。しかし、接近してもつれる場面が増える。

4回、ヘイニーがプレスを掛けガルシアは足を使う。互いにロングレンジからパンチを当てるタイミングを探り合う。5回、プレスを掛け先手で攻めるヘイニーだが、クリーンヒットは少ない。6回、開始と共にガルシアが攻勢に出て、左フックから連打。

7回、ガルシアの左フックでヘイニーがダウン。再開後、ガルシアは右ストレート、アッパーで追い込み、ヘイニーは前のめりに2度のスリップダウン。しかし、ガルシアはブレイク後の加撃で減点1。8回、ヘイニーが反撃に出るが、L字ガードのガルシアは体を右に傾け、攻撃を寸断。

9回、前に出るヘイニー。ガルシアは体を倒しディフェンス。10回開始早々、ガルシアの右ストレートから左フックでヘイニーはまたもやダウン。残り時間はたっぷり。ラウンド終盤には左フックを貰ったが、ヘイニーはなりふり構わぬクリンチでピンチを脱出。

11回、接近戦でガルシアの左フックが絶妙のタイミングで決まると、ヘイニーはこの試合3度目のダウン。ここも立ち、ピンチを凌いだが、試合の流れは完全にガルシア。最終回、ガルシアは右ストレート、アッパーをヒット。最後は足を使い余裕を持って試合終了ゴングを聞いた。ヘイニーは王座を失ったが、ガルシアはオーバーウェイトの為にタイトルは空位となる。しかし、3.2ポンドの差が一発のパンチにそのまま出た様な試合だった。

WBOインターコンチネンタル・スーパーライト級タイトル戦。王者でWBO1位、WBC6位、IBF7位アーノルド・バルボサJr(米)=29戦全勝(11KO)=に、挑戦者WBO8位ショーン・マコーン(アイルランド)=18勝(5KO)1敗=が挑んだ10回戦は、バルボサJrが苦闘の末に判定勝ち。スコアは97-93、96-94バルボサJrと、98-92マコーンのスプリット。

サウスポーのマコーンは動きながら、右ジャブ、フックを多用し、左ストレートと軽打ながら手数は多い。ジワリと追うバルボサJrは右ストレートを打ち込む機会を狙い、接近するとボディ打ち。しかし、中盤になってもマコーンの足は止まらず、多彩なパンチと手数の前に、バルボサJrは的を絞れず手が出ない。

試合はロングレンジからパンチを当て合う展開となり、マコーンの手数、ヒットが上回る形で終盤戦に突入。8回、バルボサJrは攻勢に出たが会心のヒットはない。9回、マコーンも手数は減ったが左ストレートをヒット。最終ラウンド、マコーンは巧みなボディワークでバルボサJrのパンチを外し、軽打を飛ばし試合終了。バルボサJrの手が挙がったが、会場からはブーイングが飛び、関係者、ファンからもマコーンの勝利を推す声が多く上がっている。

WBAインターコンチネンタル・スーパーミドル級タイトル戦。王者でWBA5位、WBO10位、WBC14位ベクテミル・メリクジエフ(ウズベキスタン)=13勝(10KO)1敗=に、挑戦者ピエール・ユベール・ディボンブ(フランス)=22勝(12KO)無敗1分=が挑んだ10回戦は、メリクジエフが8回負傷判定勝ち。スコアは79-73、79-73。78-74。

試合は初回にボンブが右瞼をカット。5回、メリクジエフはスリップ気味ながらダウンをスコア。しかし、偶然のバッティングにより左瞼をカット。この傷が原因で8回開始早々、ドクターチェックの後、試合はストップされた。