2月22日(日本時間23日)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催される”リヤド・シーズン”に出場が決っていた、IBF世界ヘビー級王者ダニエル・デュボア(英)=22勝(21KO)2敗=は、体調不良により欠場。デュボアとの対戦が決まっていた、WBO暫定王者ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)=35勝(24KO)3敗=は、WBC、WBO世界同級2位、IBF3位、WBC4位マーティン・バコレ(コンゴ)=21勝(16KO)1敗=と、対戦する事が決まった。
わずか数時間の出来事。昨日の公開練習ではリヤドで元気な姿を見せていたデュボアの欠場が決まり、急遽パーカーの対戦相手を探すことになったが、パーカーはこのニュースを聞いた後、「私は誰とでも戦う用意がある」と明言。
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何人かの代理対戦者候補が挙がったが、その中にバコレの名前はなかった。しかし、バコレのトレーナー、ビリー・ネルソンは対戦の意思がある事をSNS上でアピール。これにバコレをプロモートする、Boxxerのベン・シャロームも同調し、話は一気に進展。
現在、英・スコットランド在住のバコレは、5月2日(日本時間3日)に米・ニューヨークで予定されている、リング・マガジン興行で、エフェ・アジャグバ(ナイジェリア)=20勝(14KO)1敗=と、IBF世界同級挑戦者決定戦で対戦する事が決まり、試合に備えてのトレーニング・キャンプを始めたばかりだったが、パーカーとの対戦を受諾。
急遽、危険なパンチャー、バコレとの対戦意思を問われたパーカーも、「誰とでも戦うと言ったはずだ。バコレを歓迎する」と、対戦相手の変更にゴーサイン。WBOはパーカーvsバコレを世界ヘビー級暫定王座戦として認定する事を明らかにした。
バコレは昨年8月3日(日本時間4日)に米・ロサンゼルスのBMO・スタジアムで開催された”リヤド・シーズン”で、17戦全勝(15KO)の記録を残していた、トップランク期待のホープ、ジャレッド・アンダーソン(米)を5回でKO。往年のジョージ・フォアマン(米)のようにゆったりと構えたスタイルから繰り出されるパンチは、凄まじい破壊力を見せつけ、ネームバリューを上げた。
「どこでも誰とでも対戦する準備は出来ている。 どこであろうと構わない。私はあなたを倒しに行く」(バコレ)
受けて立つ事になったパーカーも、「人生にはいろいろなことが起こる。ボクシングだけじゃない。だけど、それを受け止めなければならない。そして、何があっても前に進まなければならない。もう一度、世界チャンピオンになりたいんだ」と、バコレとの戦いにやる気を見せている。