1月30日(日本時間31日)に入札が開催された、IBF世界スーパーミドル級挑戦者決定戦。同級3位クリスチャン・ムビリ(フランス)=28戦全勝(23KO)=と、同級4位ケビン・レレ・サドジョ(フランス)=24戦全勝(21KO)=の興行権は、サドジョとプロモート契約を結ぶ、Y12ボクシングが87万8千ドル(約1億3530万円)で落札。ムビリをプロモートアする、アイ・オブ・ザ・タイガー・マネージメントは、76万7千ドル(1億1820万円)だった。

Y12ボクシングは、5月にフランス・パリで試合を開催する意向で、ファイトマネーの分配は、ムビリが60%の52万6800ドル(約8100万円)。サドジョは40%の35万1200ドル(約5410万円)となる。

29歳のムビリと、34歳のサドジョは共にカメルーンのヤウンデで生まれ、幼少期にフランスに渡っている。現在、カナダ・モントリオールに住むムビリは、地元のアイ・オブ・ザ・タイガー・マネージメントによりプロモートされ、昨年3月にはトップランクと共同プロモート契約を締結している。

昨年12月にIBFから対戦を指令された両陣営は、交渉期限を延長し交渉を重ねたが最終的に合意に至らず入札が開催されたが、トップランクと手を結んだムビリのアイ・オブ・ザ・タイガー・マネージメントが、勝利すると思われていただけに、この結果は番狂わせといえる。

IBF世界同級王者ウィリアム・スカル(キューバ / ドイツ・ベルリン在住)=23戦全勝(9KO)=は、昨年10月19日(日本時間20日)にドイツ・ベルリン郊外、ファルケンセのシュタンツァーレで行われた王座決定戦で、ウラジール・シシュキン(ロシア / 米・フロリダ州在住)=16勝(10KO)1敗=を、際どい判定(116-113、116-112、115-113)で破り王座を獲得。

しかし、この試合は終始アグレシッブに戦ったシシュキンの勝利を推す声も多く、試合後、IBFはシシュキンのランキングを2位に据え置いている。

その後、スカルはWBC、WBO&WBAスーパー世界同級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=が、5月3日(日本時間4日)に米・ラスベガスで予定する次戦相手としてオファーを受けている他、3月8日(日本時間9日)に、サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=に敗れて以来の再起戦が決まっている、WBO世界同級3位、WBA4位、WBC6位エドガー・ベルランガ(プエルトリコ)=22勝(17KO)1敗=も対戦を希望。カネロとの対戦はないと見られるが、初防衛戦のスケジュールは確定していない。

ムビリはWBA&WBCで世界1位にランクされており、陣営がサドジョとの対戦に臨むのか。それとも、新しいプランへ動くのか、今後の動向が注目される。