広告

12月27日、サウジアラビア・リヤドのモハメド・アブドゥー・アリーナで開催された、「The Ring V: Night of the Samurai」のメインイベント。4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。王者井上尚弥(大橋)=31戦全勝(27KO)=選手に、WBC世界同級2位、WBO8位、WBA10位アラン・デビッド・ピカソ(メキシコ)=32勝(17KO)無敗1分=が挑んだ一戦は、井上選手が判定勝ち。

初回、辛勝、リーチで勝るピカソはガードを高く上げジワリとプレスを掛け距離を詰める。井上選手はよく見て動き、速く強いジャブを差し込み、右ストレートを叩き付けた。2回、井上選手は開始からジャブから右ストレート、左フックと連打。左ボディ、右オーバーハンドと強いパンチでピカソに迫る。右カウンターが決まるとピカソの腰が落ちた。

3回、スタンスを大きく取り重心を低くするピカソは前に出るが、効果的ヒットは奪えない。井上選手は引き付けて強いパンチを自在に打ち込む。しかし、ピカソのガードは固い。4回、井上選手は足を止めジャブ、そして強い右ストレートから左ボディ。終盤、ピカソも左フックで攻め込んだ。

5回、井上選手はジャブでピカソのガードを割り、右ストレートを内外コースを使い分け打ち込み、左ボディ。6回、井上選手の強い連打でスタート。ピカソも左フック、右ストレートを返すが、井上選手は押し返し、強烈な左ボディをヒット。

Naoya Inoue vs. David Picasso
広告

7回、ピカソは井上選手のジャブの前に前進を阻まれ手数が減った。井上選手はガードを落とし、右ストレート、左ボディを強打。8回、試合の流れは一方的となって来たが、井上選手は強引には出ず、ジャブを上下に放ちタイミングを伺う。

9回、プレスを強めた井上選手は強い右から強烈な左ボディを打ち込み、右ボディも決めた。ピカソの左フックは空を切る。10回、井上選手は軽いステップを踏みピカソに揺さぶりをかけ強打を狙うが、ピカソのディフェンスは固く、容易に突破出来ない。

11回、井上選手はジャブ、左フックを上下に打ち分ける。ラウンド後半はピカソを引き寄せ、カウンターのチャンスを探るが、ピカソも手を出し反撃の姿勢を見せる。最終ラウンド、両選手強気で打ち合う。井上選手は強い左ボディを打ち込んだが、手数を増やしたピカソの左フック、右アッパーがヒット。試合終了ゴングと共にピカソは右手を挙げた。

公式スコアは120-108、119-109、117-111。井上選手は最後まで強引には行かず、タイミングを探り続けたが、ピカソは最後までよく粘り、2試合連続の判定勝利となった。年間4度目の防衛を果たした井上選手の第一声は、「今日は良くなかった。ちょっと疲れました。ゆっく休みます」とコメント。中谷潤人(M・T)選手との対戦に付いては、「期待していて下さい」と含みを持たせた。

広告