10月13日、14日の2日間で7試合の世界戦を含む「PRIME VIDEO BOXING 10」が、東京・有明アリーナで行われる事が正式発表。13日は前WBC世界ライトフライ級&WBAスーパー(統一)王者でWBC世界フライ級1位にランクされる寺地拳四朗(BMB)=23勝(14KO)1敗=選手と、元WBC世界フライ級王者で同級2位のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)=37勝(22KO)6敗=による、WBC世界同級王座決定戦。

WBA世界バンタム級王者井上拓真(大橋)=20勝(5KO)1敗=選手は、同級3位 堤 聖也(角海老宝石)=11勝(8KO)無敗2分=選手を挑戦者に迎え3度目の防衛戦。

WBA世界フライ級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=20勝(11KO)2敗1分=選手は、同級15位タナンチャイ・チャルンバック(タイ)=25勝(15KO)1敗=を相手に2度目の防衛戦を行う。

WBO世界ライトフライ級1位岩田翔吉(帝拳)=12勝(9KO)1敗=選手と、同級2位ジャイロ・ノリエガ(スペイン)=14戦全勝(3KO)=の、WBO世界同級王座決定戦もセットされた。

14日はWBC世界バンタム級王者中谷潤人(M・T)=28戦全勝(21KO)=選手が、2度目の防衛戦で同級1位はペッチャ・ソーン・チットパッタナ(タイ)=76勝(53KO)1敗=と対戦。

WBO世界スーパーフライ級王者田中恒成(畑中)=20勝(11KO)1敗=選手は、同級5位ブメレレ・カフ(南アフリカ)=10勝(8KO)無敗3分=と初防衛戦。

WBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ(米)=7勝(5KO)1敗=に、WBO世界ライトフライ級王座を返上し、同1位にランクされるジョナサン・”ボンバ”・ゴンサレス(プエルトリコ)=28勝(14KO)3敗1分1NC=が挑む指名戦。

WBA世界バンタム級2位、WBC3位、WBO10位那須川天心(帝拳)=4戦全勝21KO)=選手は、ジェルウィン・アシロ(フィリピン)=9戦全勝(4KO)=と、空位のWBOアジア・パシフィック同級王座決定戦を行う。

減量苦から解放された寺地選手が、どんなボクシングを見せてくれるのか。2階級制覇達成への期待は高い。ロサレスは2018年4月に比嘉大吾(志成)21勝(19KO)2敗1分=選手に9回TKO勝ちし、世界王座を獲得したが、2度目の防衛戦でチャーリー・エドワーズ(英)に、よもやの判定負けで王座陥落。最近はカネロ・アルバレス(メキシコ)のトレーニング・キャンプに参加し、エディ・レイノソの指導を受ける等、精力的に活動をしており、まだまだ侮れない。

井上選手は日本人ホープ、堤選手の挑戦を受ける。無類のタフネスと強打を持つ 堤 選手との試合は危険を伴うが、これまでのキャリアを活かした丁寧なボクシングで、強敵突破を狙う。

中谷選手は指名挑戦者のビンセント・アストロラビオ(比)=19勝(14KO)5敗=を初回KOで撃退してから、3ヶ月を切る期間で2度目の防衛戦に臨む。ペッチは2018年12月30日に井上拓真選手と、WBC世界同級暫定王座を争い判定負け。以後、タイで格下相手に連勝を続けているが、”ネクスト・モンスター”の牙城は揺るがないだろう。

岩田選手は2度目の世界戦。世界初挑戦となった2022年11月のゴンサレス戦では、攻めが単調になった所を老獪なゴンサレスにつかれ12回判定負け。しかし、再起後は4連続KOと絶好調で2度目に賭ける気持ちは強い。対するノリエガはうまいがパワーに欠け、怖さはないだけに、岩田選手が中盤以降、パワーの差で抜け出し終盤のストップもあり得そう。

階級を上げオラスクアガの王座に挑戦するゴンサレスは、体格で上回り、スピード、パンチ共に兼ね備えるオラスクアガを攻略するのは簡単ではない。オラスクアガが大振りで単調なパンチを振り回し続けない限り、ゴンサレスは試合巧者ぶりを発揮できず、厳しい戦いになるだろう。