元世界4階級制覇王者でWBA、WBC、WBOの3団体で1位、IBF5位にランクされる、37歳のローマン・ゴンサレス(ニカラグア)=52勝(42KO)4敗=は、キャリア最終章で大きな岐路に立っている。ロマゴンは7月12日(日本時間13日)に、ニカラグア・マナグアのアレクシス・アルゲリョ・スポーツセンターで、元世界挑戦者ロベル・バレラ(コロンビア)=27勝(17KO)6敗1NC=に10回TKO勝ち。これは2015年2月以来、約9年半ぶりの地元リングでの試合だった。
この試合をプロモートした米・フロリダ州マイアミに本拠を置く、オールスター・ボクシングのフェリックス・サバラJrは、来年3月中旬にニカラグア・マナグアのソベラニア・スタジアムで、WBO世界スーパーフライ級王者ブメレレ・カフ(南アフリカ)=11勝(8KO)無敗3分=に、ロマゴンを挑戦させるべくプロモート活動を開始。TEIKENプロモーションの本田明彦代表からの指示を受けている事を明かにしていた。
しかし、ロマゴンにはWBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(米・帝拳)=21戦全勝(14KO)=を、共同プロモートするマッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンから、「チョコラティートにとって今一番の対戦相手はジェシー・ロドリゲスであり、逆にロドリゲスにとっても同様かもしれない」と、熱烈な対戦オファーがあった。
ロマゴンは「ロドリゲスと戦いたい」とアピールしていたが、最近になり報酬よりも5階級制覇の偉業に挑戦する気持ちが強い事を改めて表明。3月のカフ挑戦はキャンセルし、日本人王者が独占する世界バンタム級タイトルのいずれかに挑戦する可能性も出ている。
サバラJrはロマゴンがカフと対戦するのが当面のベストな選択であり、「タイトルを持って、次の交渉に挑む方がずっといいと思う」とコメント。
ロマゴンは12月にWBO世界バンタム級王者武居由樹(大橋)=10戦全勝(8KO)=選手に挑戦するのではという憶測もあったが、実現に至らず。現在は12月初旬からトレーニングキャンプに入る事が計画されている。来年6月には38歳となる年齢を考えると、限られたマッチアップの中でのベストを選択し、悔いないリングキャリアの最終章を迎える事を願うばかりです。