9月に来日し、那須川天心(帝拳)=5戦全勝(2KO)=選手のスパーリング・パートナーを約1ヶ月間務めた、WBO世界バンタム級2位、IBF9位にランクされるクリスチャン・メディナ(メキシコ)=23勝(16KO)4敗=が、11月22日(日本時間23日)、メキシコ・グアダラハラで開催されたBXSTRS興行。”BXSTRS CODE JALISCO”のメインイベントに出場。

WBOラテン・バンタム級王座決定戦で、アレクシス・モリーナ(メキシコ)=12勝(4KO)無敗1分=とグローブを交えたメディナは、初回から優位に試合を進め、迎えた第5ラウンド、右ストレートでチャンスを掴むと怒涛の連打でモリーナに襲い掛かりダウンを奪う。何とか再開に応じたモリーナを、連打で追撃するとレフェリーは試合をストップ。メディナが会心の勝利で、WBOラテン・バンタム級王座を獲得した。

24歳のメディナは、那須川選手が7月20日に東京・両国国技館で、WBA世界同級4位にランクされていたジョナサン・ロドリゲス(米)=17勝(7KO)3敗1分=と戦った際にも来日し、那須川選手のスパーリング・パートナーを務めていた。

2度に渡る那須川選手との長期のスパーリング経験から、那須川選手の接近戦での進歩と、パンチの精度、バリエーションに加え、総合的にパンチ力がアップしている事を伝えていたメディナは、WBO地域王座を獲得した事で、WBO世界同級王者武居由樹(大橋)=10戦全勝(8KO)=選手との距離を縮めた。

WBO世界同級1位にランクされるデビッド・クエラー(メキシコ)=28戦全勝(18KO)=は、WBCでも7位にランクされているが、バンタム級で戦ったのは、今年に入って5月に行われた一試合のみで、WBAでは世界スーパーフライ級2位、IBF14位にランクされている。

WBA、WBC、WBOの3団体で世界スーパーフライ級1位にランクされているローマン・ゴンサレス(ニカラグア)=52勝(42KO)4敗=の動向が、今のところ、まだ明らかにされていないだけに、WBAでバンタム級へクラスを上げた場合、上位に入り込む事が厳しそうなクエラーも微妙な立ち位置といえる。今後の動向に注目。