12月13日(日本時間14日)、WBA総会開催中の米・フロリダ州オーランドのカリビ・ロイヤル・オーランドで行われた、WBA世界バンタム級暫定王座決定戦。同級1位アントニオ・バルガス(米)=18勝(10KO)1敗1NC=と、同級9位ウィンストン・ゲレロ(ニカラグア)=22戦全勝(13KO)=の一戦は、バルガスが10回TKO勝ち。
試合開始ゴングと共に積極的に仕掛けたゲレロに対し、開始30秒足らず、バルガスは右アッパーから左フックを叩き込みダウンを奪う好スタート。2回、立て直したゲレロは、またもや打って出る。バルガスはよく見てカウンターで応戦していたが、ゲレロのボディ連打からの右フックが決まると、今度はバルガスがダウン。ダメージは大きかったが、終了ゴングに逃げ込んだ。
3回も打撃戦となったが、4回、バルガスがプレスを掛け、ゲレロが足を使い迎え撃つ展開となる。5回、ジワリ前に出るバルガスに対し、ゲレロも手数を増やし応戦。6回は打ち合いでスタート。バルガスがジャブから左フックを上下に打ち込むとゲレロの動きが落ちる。右カウンターも決まった。
7回、開始からコンビネーションを飛ばして来たゲレロに、バルガスの左フックがカウンターでヒット。続く右ボディでゲレロの動きを止めると右フックを打ち込んだ。8回、ゲレロは後退させられながらも手を出すが、バルガスはブロック。ジャブ、左ボディも有効で、右カウンターもヒット。
9回、バルガスのプレスの前にゲレロは後退。アウトサイドからのゲレロのコンビネーションは当たらなくなった。そして迎えた第10ラウンド、バルガスはプレスを強める。手打ちとなったゲレロにバルガスの右カウンターが決まるとゲレロはグラり。一気に出たバルガスは連打をまとめ、レフェリーストップを呼び込んだ。
中盤以降はこれまで10回戦を戦ったのが一度だけ(3回KO勝ち)というゲレロと、バルガスのキャリア、地力の差が出た。勝者バルガスは世界同級王者 堤 聖也(角海老宝石)=12勝(8KO)無敗2分=選手の対抗王者となった。