12月26日、タイ・バンコクのラジャナムダン・スタジアムで開催れた、WBC世界ライトフライ級王座決定戦。同級1位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)=27勝(19KO)2敗1分=と、同級2位パンヤ・プラダブスリ(タイ)=43勝(27KO)2敗=の一戦は、パンヤが判定勝ちで新王者。
カニサレスは敵地リングで序盤から気迫あふれる戦いぶりで、積極的に打って出た。対するパンヤは右カウンターを軸に迎え撃つ。試合は激しいペース争いが繰り広げられたが、パワーに勝るカニサレスのコンビネーションが、パンヤを上回る印象。
後半戦になってもカニサレスは先手の攻めを継続。手数、有効打でも上回り、11回には連打で右頬が腫れたパンヤを窮地に追い込んだ。最終ラウンド終了ゴングが鳴ると、カニサレスは勝利を確信し誇らしげに両手を挙げたが、勝者はパンヤ。33歳のパンヤが2階級制覇に成功し、約5週間でタイ国の世界王者不在を終了させた。
公式スコアはザナシール・タズナー(モンゴル)116-112、アントニオ・カリージョ(米)115-113でパンヤと、マルコム・ブルナー(オーストラリア)114-114の2-0。ファン、関係者からは明らかにカニサレスの勝ちという声が多く、2024年度最悪の判定とまで揶揄されている。
31歳のカニサレスは7月19日(日本時間20日)にベネズエラ・カラカスで行われた、イバン・ガルシア(メキシコ)=12勝(4KO)3敗1分=戦(2-0判定勝ち)とは見違えるような出来で、12ラウンドを通じベストの動きだったように思え、勝者となるべき試合だった。