5月30日(日本時間31日)、メキシコ・グアダラハラで開催されたマッチルームボクシング興行に出場した、WBO世界バンタム級1位、IBF7位にランクされるクリスチャン・メディナ(メキシコ・120ポンド)=24勝(17KO)4敗=は、フアン・ラミレス(メキシコ)=16勝(9KO)9敗=と対戦。

第2ラウンド、左フックからの右アッパーでラミレスの顎を跳ね上げたメディナは、横殴りの右を叩き込みダウンを奪う。再開後、メディナが左右フックの連打でラミレスに襲い掛かると、レフェリーはあっさりと試合をストップ。

Medina va Ramirez

25歳のメディナは、2023年8月11日にエディオンアリーナ大阪で行われた、IBF世界バンタム級挑戦者決定戦で、現王者の西田凌佑(六島)=10戦全勝(2KO)=選手に12回判定負けを喫して以来、これで4連続TKO勝利。

強打を見せつけ世界1位の座を護ったメディナは、WBO世界バンタム級王者武居由樹(大橋)=11戦全勝(9KO)=選手への指名挑戦が指令されるのを待っている。

WBA世界スーパーミドル級挑戦者決定戦メリクジエフが制す

5月30日(日本時間31日)、米・ラスベガスのヴァージン・ホテルズ・ラスベガス、ザ・シアターで開催された、ゴールデン・ボーイ・プロモーション興行のメインイベントで行われた、WBA世界スーパーミドル級挑戦者決定12回戦。同級3位ベクテミル・メリクジエフ(ウズベキスタン)=15勝(10KO)1敗=と、同級4位ダリウス・フルガム(米)=14戦全勝(12KO)=の一戦は、メリクジエフが判定勝ち。

Bektemir Melikuziev vs Darius Fulghum

サウスポーのメリクジエフは序盤から鼻からの出血に悩まされながらも、強打のフルガムと打撃戦を展開。一発の破壊力はあるが巧さはないフルガムに対し、ジャブを有効に使ったメリクジエフがポイントを引き寄せる。しかし7回、メリクジエフはホールディングで減点1。

終盤は両選手がグラつきながらの消耗戦。10回終了間際、メリクジエフのワン・ツーが決まるとフルガムは大きく腰を落とす。11回になると両者共に疲れガードを無視した打ち合い。そして迎えた最終ラウンド、開始間もなくメリクジエフの左フックがタイミングよく決まると、フルガムはキャンバスへ尻もち。

痛恨のダウンを喫したフルガムは逆転を狙ったが、メリクジエフはそれを許さず終了ゴング。公式スコアはティム・チェイサム(米)114-112、デビッド・サザーランド(米)114-112、スティーブ・ワイスフェルド(米)114-112。

Bektemir Melikuziev vs Darius Fulghum

2016年リオ五輪ミドル級銀メダリストのメリクジエフが、世界王座への挑戦権を獲得したが、その標的は4団体統一のスーパー王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=63勝(39KO)2敗2分=になるのか、それとも暫定王者カレブ・プラント(米)=23勝(14KO)2敗=とメリクジエフが対戦し、勝者がレギュラー王者となるのか。レギュラー王座決定戦があっても不思議ではない。

WBA世界選手権委員会は、適用される防衛戦期間の変更。その他の様々なルールの適用を一時停止する、明示的な権限を持っており、そのルールに基づき特別許可を与える事が出来るので、この先どうなるか、違った意味で注目。