WBC世界ライトフライ級王者パンヤ・プラダブスリ(タイ)=44勝(27KO)2敗=と、同級1位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)=27勝(19KO)3敗1分=のダイレクトリマッチは、8月1日(日本時間2日)にベネズエラのカラカスで開催される事をWBCが報じている。

両者は昨年12月26日にタイ・バンコクのラジャナムダン・スタジアムで行われた王座決定戦で対戦。パンヤが判定勝ちで新王者となったが、YouTube Channel、ESPNで放映された試合直後から、判定に対する非難が殺到。

パンヤの勝利が告げられた瞬間。ラジャナムダン・スタジアムの観衆は、大ブーイング。あれだけ熱狂的な地元ファンでさえも、パンヤの完敗を認めていた。

公式スコアはザナシール・タズナー(モンゴル)116-112、アントニオ・カリージョ(米)115-113でパンヤと、マルコム・ブルナー(オーストラリア)114-114の2-0。しかし、勝者コールを受けるパンヤの右頬は大きく腫れあがっていた。

Panya Pradabsri vs. Carlos Canizales

WBCのマウリシオ・スライマン会長は、世界中のファン、関係者から2024年最悪とまで批判されたこの判定に付いてすぐに反応。「ジャッジのパフォーマンスには失望している。関連委員会に対し、即時再審査を命じるつもりだ」とコメント。再戦には有能で完全に公平なジャッジを派遣する意向を示した。

再戦は時を待たず指令され、交渉期限は2月18日(日本時間19日)までとされ、対戦同意に達しない場合は入札が予定されていたが、交渉は難航。一度はタイ開催が有力とささやかれたが、これも進展せず、時間ばかりが経過していた。

タイ以外の中立国での開催が期待されていただけに、カニサレスの地元カラカスでの開催となれば、全てにおいて俄然カニサレスが優位となる。前戦のようなコンディションを作れば、約4年2ヶ月ぶりとなる世界王座返り咲きを果たすだろう。

WBC世界同級は7月11日(日本時間12日)に米・カリフォルニア州サンディエゴで、同級2位エリック・バディロ(メキシコ)=17戦全勝(8KO)=と、同級7位ジェラルド・サパタ(ニカラグア)=15勝(5KO)2敗1分=による、挑戦者決定戦が開催され、勝者はパンヤvsカニサレス勝者への挑戦権を獲得する事が決まっている。