元IBF・WBA世界スーパーウェルター級王者フェルナンド・バルガス(米)を父に持つエミリアーノ・バルガス(米)=18戦全勝(15KO)=が、WBO最新ランキングで世界スーパーライト級1位に躍進。王者シャクール・スティーブンソン(米)=25戦全勝(11KO)=の持つ王座への挑戦を射程に入れた22歳のエミリアーノは、世界王座挑戦の時を待ち望んでいる。
エミリアーノのトレーナーを務めるフェルナンドは、1997年3月のプロデビューから僅か1年9ヶ月で、74戦のキャリアを持つIBF世界スーパーウェルター級王者ルイス・ラモン・カンパス(メキシコ)を7回終了棄権に追い込み世界王座を獲得。21歳の誕生日を迎えたばかりだった。

5度の防衛に成功したフェルナンドは、WBA王者フェリックス・トリニダード(プエルトリコ)との王座統一戦で、ダウン応酬の大激戦を演じたが、12回TKOで敗れ初黒星。その後、トリニダードが返上したWBA王座を獲得したが、WBC王者オスカー・デラホーヤ(米)との王座統一戦で11回TKO負け。そして試合後、薬物検査陽性が判明。
2001年には、1999年に起こした暴行と監禁罪で懲役90日を言い渡される等、若き王者の私生活は荒れていた。その後、世界王座返り咲きを目指し現役を続行したが、シェーン・モズリー(米)に連敗を喫し、リカルド・マヨルガ(ニカラグア)にも敗れて3連敗の後リングから別れ告げた。
48歳となったアステカ戦士は3人の息子をプロボクサーとして育てているが、中でも末っ子のエミリアーノの才能はずば抜けており、親父に継ぐ世界王座獲得が期待されている。そして何よりもトレーナーとなったフェルナンドが、自らの失敗経験から何をやってはいけないかはよくわかっており、エミリアーノも「だから、そこが強みなんだ」と笑う。

基本オーソドックス・スタイルのエミリアーノだが、これまでサウスポー・スタイルにチェンジする事も度々。6月27日(日本時間28日)に行われた、WBC・USA・シルバー同級王者ブライス・ミルズ(米)=22勝(9KO)2敗=との最新試合では、スタートからサウスポーで戦い、4回1分17秒TKO勝ち。
まだまだ試されていない部分も多く、さらなるステップアップが必要だと思われるが、世界1位となったエミリアーノは王者スティーブンソンへの挑戦を希望している。WBOが指名戦指令を出した時、フェルナンドがどう決断するのか。今後が注目される。
