5月10日、フィリピン・パサイシティのミダス・ホテル&カジノで開催された、バンタム級8回戦。WBO世界バンタム級1位レイマート・ガバリョ(フィリピン)=27勝(22KO)=1敗と、健文トーレス(メキシコ・大鵬)=13勝(9KO)5敗=選手の8回戦は、トーレス選手が初回2分33秒TKO勝ち。敵地で世界1位を破る大金星を挙げた。

36歳になったトーレス選手、いろいろあって回り道をしたが、これで世界ランク入りは確実。「健文をもう一度、日本のリングで戦わせてあげたい」という、大鵬ジム・大鵬健文会長の願いも、この勝利で実現される事になるだろう。それにしても、背水の陣という言葉が当てはまる、集中した戦いぶりは見事でした。大鵬会長、トーレス選手、おめでとう。

メインイベントの前IBF世界スーパーバンタム級&WBAスーパー王者マーロン・タパレス(フィリピン)=37勝(19KO)4敗=の再起戦。空位のWBCアジア・コンチネンタル・スーパー・バンタム級王座決定戦で、ナッタポン・ジャンケーウ(タイ)=12勝(8KO)3敗=と対戦したタパレスは、初回2分15秒KO勝ち。

初回1分、右フックでダウンを奪ったタパレスは、再開後、左ストレートをカウンターで決め、2度目のダウンを奪う。ここも立ち上がったナッタポンだが、タパレスは休む間もなく追撃。左アッパーからストレートを打ち込み、ナッタポンが3度目のダウンを喫すると、レフェリーは即座に試合をストップ。

力の差があり過ぎた相手だったが、タパレスは世界王座奪還へ向け一歩を踏み出した。次戦のマッチメークに期待。