昨年8月12日(日本時間13日)に米・アリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナで、WBO世界スーパーフェザー級王者エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)=37勝(31KO)1敗1分=に挑み、12回判定負けを喫していた元WBO世界フェザー級&WBC同級王者で、WBO世界スーパーフェザー級5位、WBC8位のオスカル・バルデス(メキシコ)=31勝(23KO)2敗=の再起戦が決定。3月29日(日本時間30日)に米・アリゾナ州グレンデールで開催されるトップランク興行のメインカードで、WBO2位にランクされるリアム・ウィイルソン(オーストラリア)=13勝(7KO)2敗=と対戦する。

バルデスがナバレッテに挑戦する前の昨年2月、ウィルソンはナバレッテと空位だった世界王座決定戦で対戦。ウィルソンは4回にダウンを奪ったが、ナバレッテが9回1分57秒TKO勝ちで新王者となった。しかし、試合後ウィルソン陣営は、4回のナバレッテのダウンはロングカウントに救われたとし、試合をノーコンテストに変更、再挑戦の機会が与えられるべきだと主張。WBOに対し抗議していた。

ダウンしたナバレッテはマウスピースを吐き出し、クリス・フローレス(米)主審が口に入れたが、上下逆さまでそれを直し、試合が再開されるまで27秒を要していた。惜しくも大魚を逃したウィルソンは、再起後2連勝で、再びビッグネームとの対戦チャンスを掴んだ。

バルデスにとっては絶対に負けられない一戦で、ナバレッテを後一歩まで追い込んだウィルソンを破り、世界ランク上位に返り咲き、2階級制覇へ向けてアピールしなければならない。パワーの差でバルデスが押し切ると見るが、ナバレッテ戦のように一本調子になると、ウィルソンに付け入るスキを与える事になる。