WBC、IBF世界ヘビー級&WBAスーパー王座を返上したオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=24戦全勝(15KO)=は、自らの引退試合「ラストダンス」の対戦相手に元WBC世界同級王者で、WBC7位、WBO8位、IBF9位にランクされるデオンテイ・ワイルダー(米)=45勝(43KO)4敗1分=を指名。

ウシク陣営の交渉責任者セルゲイ・ラピンは、ダナ・ホワイト率いるズッファ・ボクシングと直接交渉に入り、米国での興行開催へ向け最高レベルで直接協議を進めている事を明らかにしてた。

両者の対戦は昨年から噂に上がり、ウシクのマネジャー、エギス・クリマス(リトアニア出身、米在住)は、「ウシクとワイルダーの対戦が実現する可能性は非常に高い。試合は4月末から5月上旬にかけて米・ラスベガスかロサンゼルスでの開催が予定されている」と語っていた。

Deontay Wilder

ワイルダーのマネージャー、シェリー・フィンケルも、「我々は間違いなく興味を持っている」と、対戦実現に意欲的な姿勢を見せていた。

しかし、2月に入りWBCがウシクに対し、暫定王者だったアギット・カバエル(ドイツ)=27戦全勝(19KO)=との対戦を義務付けた事で、ウシクvsワイルダーはWBCタイトル戦として承認されない事が明かになり、計画は頓挫。

ウシクは5月23日(日本時間24日)にエジプト・ギザのピラミッド・パノラマ2で、プロボクシングキャリア僅か1戦(1KO)の元キックボクシング王者リコ・ヴァーホーベン(オランダ)と対戦。WBCだけが公認したタイトル戦となったのは皮肉だが、苦戦の末に11回TKO勝ちを収めたウシクに対し、WBCは改めてカバエルとの対戦を指令。

ウシクはヴァーホーベン戦での苦闘を受け、カバエルとの対戦に向かう道を捨て、リング・マガジンを除く世界王座返上の道を選び、興行的に成功を収められる相手との「ラストダンス」を選択した。

Deontay Wilder

ワイルダーは4月4日(日本時間5日)に英・ロンドンのO2アリーナで、IBF世界同級2位、WBO7位、WBC13位にランクされていたデレク・チゾラ(英)=36勝(23KO)14敗=を12回スプリットの判定で破り、もう5年以上なかった久々の連勝を飾ている。

ウシクとの対戦に未だ興味を持つワイルダー陣営のフィンケルは、「適切なオファーがあれば、ウシクとの対戦を受け入れる可能性が高い」と話しており、39歳のウシクと40歳のワイルダーはズッファの初代ヘビー級王者を決める試合として行われると見られている。どんな興行になるのか。今後に注目。