6月20日(日本時間21日)に米・カリフォルニア州オーシャンサイドのフロントウェーブ・アリーナで開催される、ゴールデンボーイ・プロモーションの前日計量が同地で行われたが、メインイベントのWBO世界ミニマム級タイトルマッチに出場する同級15位ネイダー・バルデス(メキシコ)=15勝(12KO)3敗3分=は、ミニマム級リミットの105ポンドをはるかに上回る111.2ポンドを計測し計量失格。世界タイトル戦は消滅した。
王者オスカー・コラーゾ(プエルトリコ)=14戦全勝(11KO)=も公式計量は110.6ポンドとバルデスに合わせ、明日の試合はWBOインターナショナルフライ級王座決定戦として行われる事になった。
試合2日前に急遽ランキングを調整しバルデスを世界15位に押し込み、世界タイトルマッチとして承認したWBOの面目は丸つぶれ。しかし、体重計を降りたバルデスに悪びれた様子はなく、「このような機会は次にいつ訪れるかわからないので、このチャンスを最大限に活かさなければならない」と語っているが、全く理解に苦しむ。
最初決まっていた挑戦者WBC世界同級3位、WBO5位、WBA9位のジョーイ・カノイ(フィリピン)=25勝(15KO)5敗2分1NC=は、米国就労ビザを取得出来ず17日になって出場不可能となり、多くの代役候補の中から選ばれたバルデスだが、直近3試合は1勝1敗1分で、もう2年以上もミニマム級リミットで戦っていない。
昨年5月のビクター・ロハス・ゴンサレス(メキシコ)=10勝(6KO)5敗3分=との10回戦では2回KO負け。今年3月の再起6回戦で、1戦1敗のホセ・レナード・ゴメス(コロンビア)に初回TKO勝ちを収めたが、5月30日(日本時間31日)に50.5キロでリングに上がった、ヘラルド・ロドリゲス(メキシコ)=4勝(1KO)4敗1分=との6回戦は引き分けと内容が悪すぎる。

WBOのグスタボ・オリヴィエリ会長は、現役選手であること、勝ち越し記録があること、直近の試合で勝利していること、105ポンドの体重制限をクリアできること、そしてランキング上位15位以内に入るのに必要な経験を有していることを条件に、新たな対戦相手を挑戦者として承認すると言う中、急遽選ばれたのがバルデス。しかし、予想された事とはいえ、その期待は見事に裏切られた。
WBA世界同級スーパー王座も保持するコラーゾだが、WBAはこの試合を世界戦として不承認。WBOは多くのファン、関係者からの批判を浴びたが、この始末。計量失格者の試合をインターナショナルフライ級戦として承認した事も不可解で、もはや何を言われても仕方ない。
コラーゾは計量後、この試合を最後に階級を上げる事を宣言。7月20日に東京・両国国技館で開催されるWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ。王者の岩田翔吉(帝拳)=16勝(12KO)2敗=選手と、同級1位エリック・バディロ(メキシコ)=19戦全勝(8KO)=の勝者への挑戦を希望。
また、同じゴールデンボーイ・プロモーションにより推進されるWBA、WBC世界フライ級王者リカルド・サンドバル(米)=27勝(18KO)2敗=への挑戦も口にしたが、これまで何度も同じようなことを口にしており、これは明日の試合を前にした景気付けかもしれない。
ともかく、明日のDAZN放映興行のメインイベントは、全く味気ないものになったのは確かで、2度とこういう事があってはならない。
