WBO世界スーパーライト級タイトルマッチ。王者テオフィモ・ロペス(米)=19勝(13KO)1敗=vs同級10位ジャメイン・オルティス(米)=17勝(8KO)1敗1分=。2月8日(日本時間9日)、米・ラスベガス、マンダレイ・ベイ・リゾート&カジノ、ミケロブ・ウルトラ・アリーナ。主催者発表の入場者は、6206人。
世界初挑戦のオルティスは、2022年10月にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に12回判定負けを喫したのが唯一の黒星。しかし、大いに善戦し評価を高めた。
ロペスはジョシュ・テイラー(英)から奪った王座の初防衛戦。自信満々でリングに登場。
本来オーソドックスのオルティスは、ロペスが苦戦したサンドル・マルティン(スペイン)戦をヒントに、サウスポー・スタイルで戦った。
オスカー・デラホーヤがリングサイドで観戦。
”ザ・テクニシャン”の異名を持つオルティスは足を使い動き、ロペスの攻撃を交わす。ロペスは追いかけ低い姿勢から強打を打ちこむ機会を狙った。
7回、オルティスは偶然のバッティングで左目上をカット。
オルティスのヒットは軽い。空振りが多いものの、時折オルティスのガードをかすめるロペスのパンチは強かった。
前に出て強打を振るうロペスだが、空振りが目立った。
険しい表情でテオフィモにアドバイスを送るのは、ロペス・シニア。
ロペスは終盤は圧力を強めた。
終盤になってもオルティスの足は止まらず、ロペスの攻撃を寸断した。
最終ラウンドもロペスの荒々しい攻撃をオルティスが凌ぎ切って試合終了。さいてっが難しい試合となったが、終始攻勢だったロペスが勝利。
判定に不満の敗者オルティス。ロペスの強打を空転させ続けたのは確かだが、効果的ヒットは奪えず、試合終盤ペースを上げたロペスにポイントを奪われたのが悔やまれる。
公式スコアはスティーブ・ワイスフェルド(米)117-111、ティム・チータム(米)115-113、デビッド・サザーランド115-113。
ロペスは険しい表情で、「彼はファイトしようとしなかった」と語り、ボブ・アラムも、「あれはボクシングではない」とオルティスの消極的な戦いを非難。
見せ場なく、消化不良の試合となったが初防衛に成功したロペスは、涙の後で笑顔を見せ、短いスパンでリングに戻る事を示唆。戦前、テレンス・クロフォード(米)を挑発していたが、ボブ・アラムは将来的には対戦もあり得ると、否定しなかった。ビッグファイトを望むロペスの次戦相手に注目。